「人を動かす」・・・・・
そんな詐欺やもしくは魔法みたいなことが簡単にできるのか?
そう思った方。
あなたは、人殺しのような凶悪犯罪者の心理を考えたことがありますか?
ちなみに私は、考えたことはありません。
考えようと思ったこともないですし、そう思ったとしても、
犯罪者の気持ちがわかったところでどうにもならないから、
考えるのをやめよう。と思うと思います。
冒頭から、このような若干重いトーンで入りましたが、
今回ご紹介させていただきたい本は、
決して犯罪者のことを理解しよう!という趣旨の本ではありません。
人は接する人や周囲の環境、自身の能力や感情等、多くの要素が絡み合って、
「自分」というものができています。
ただ、皆、人間です。
同じ人間である以上、共通するものがあります。
それは、犯罪者も例外ではありません。
「人を動かす」とは、
まず、人間とは、どういう生き物なのかを知る事が重要です。
例えば、馬鹿にされたら嫌ですよね?
逆に褒められたら嬉しいですよね?そういうことです。
さて、冒頭に投げかけさせていただいた、
「凶悪犯罪者の心理を考えたことがありますか?」という問いかけから、
本書に書かれている一部を略式化して、記載させていただきます。
凶悪犯罪者(例えば自らの考えで殺人を犯してしまった人)の多くは、
自分が悪いとは、思っていないそうです。
自分の悪事にもっともらしい理屈をつけて正当化し、
刑務所に入れられているのは不当だと思い込んでいるものなのです。
悪い人間程、自分の事を棚に上げ、人の事を言いたがる、それが人の天性なのです。
しかしこれは、悪人に限ったことではありません。
自分の考えは合っていると皆そう思っているはずです。
自分だけの世界にいたら、それはそうですよね。
では、他の人が自分の意見と違うことを考えているとして、
もちろん、その人も自分が正しいと思っています。
それではどちらが正しいのでしょうか?
前提として考えていただきたいのは、
法律なんて何もない、ゆえに裁く人だっていないということ。
その時に考えなければならないのは、
「相手の立場になること」です。・・・・・(続きは本書で!)
もう一つ、質問させてください。
なぜ、最新のファッションに身を包むのでしょうか?
なぜ、多額の資金を使い、貧しい国に学校や病院を建てたりする人がいるでしょうか?
それはいずれも、「自己の重要感」を持たせたいからです。
最新のファッションに身を包み、そのファッションについて褒められたり、
周りが自分に興味を持ってくれたりしたら嬉しいですよね?
また、貧しい国に学校や病院を建てて、その国の人から感謝されたりします。
また、その国の人からすると自分が重要な人物であることは間違いありません。
周囲の人から自分が重要な人物だと思われたら嬉しいですよね?
恋愛だって、彼氏・彼女から自分は重要な人物だと思われたい欲求は皆さん強いはずです。
十人十色と言われるように、人は、それぞれがそれぞれの考え方を持っていますが、
共通しているものも数多くあります。
上記の二つは、それを抜粋したものに過ぎませんが、
それが分かれば、相手がどう考えるか、どういう反応をするのか分かりそうじゃありませんか?
私達は、親や兄妹、友達や恋人、上司や部下等、人との関わりなくしては生きていけません。
本書を読んでいただければ、人間がどういう生き物なのか、
自分がどうすれば、自身の思い通りに相手が動いてくれるのかがわかります。
ひいては、自分がどういう人間かも分かってくるかもしれません。
有名な本ですので、既に読んでいる方も多いかもしれませんが、
まだ読んでいない方は、是非読んでみてください!
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タイトル:人を動かす(新装版)
著 者:デール・カーネギー
発 行:1999年10月20日
発行所 :創元社
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