2016年2月のきくち すごい差別化戦略@大崎孝徳

2016年2月のきくち すごい差別化戦略@大崎孝徳本書は製造業、小売業、サービス業など幅広い業種の差別化戦略が
身近な事例を交えて非常にわかりやすく説明されています。

低価格競争が加速し、情報化、国際化、市場の成熟化が進むなか
競合他社を圧倒する『違い』をどのように作り上げていくかを
身近な事例を題材に価格競争に陥らない、常識を突き抜けた
『差別化戦略』の核心をわかりやすく解き明かしています。

本書は大きく4つのChapterで構成されています。
1. 圧倒的な強さの謎
2. セオリーに反する一見、非常識な行動がすごい効果を生む
3. 勝ち戦は続かない - 差別化のジレンマ
4. 『差別化』思考を強化する仕組みづくり

セブンイレブン、スターバックス、ハーゲンダッツ、アサヒ、
サントリー、ホンダ、グーグル・・・etc

上記のようなBIGネーム企業、そしてその商品がなぜ成功したのか、
成功秘話、隠された努力、非常識な行動、
他社にマネする事ができない理由が25の事例で記載されています。

またその各業種の事例における核心部分を抽出して
Q&A形式で提示され各業種、各企業に求められる課題、
ニーズ、そしてテーマをどのように作り上げ、克服するのか、
その過程と企業の背景が見えてきます。

例えば、『セブンイレブンの鈴木 敏文会長が自ら新商品を試食する理由』です。

鈴木会長の味覚が優れているから・・・。
違います。

そんな事ではなくトップに立つ人間が自ら繰り返し試食する事で
商品の品質向上を重視している姿勢が示され
絶対にいい加減な事は出来ないという緊張感が生まれるからだそうです。

『量を追いかけても何の意味もない。量は決して質を凌駕できない。
逆に質の追求の結果として、量はついてくるので質を追求する。』

これが鈴木会長の持論であり、リーダーシップとマネジメントにおいて
コンビニ業界の王様として君臨し、競合他社の追随を許さないものとなっております。

そして本書にも記載されているPOSシステムがセブンイレブンを含む
小売業、サービス業に大きく変化をもたらしています。
詳細は拝読いただければと・・・・。

本書は読むよりも考える内容です。
そして読むより考えているほうが面白い本です。
自分になり考え、その結果と本書を比較するとその面白さは倍増です!

この本を拝読しなければ各業種のニーズ、悩み、課題をどのよう乗り越え
成功したのか、また業種ごとの『差別化戦略』を比較する機会はなかったと思います。
各社、企業理念や社長の考え方も異なり方向性は違いますが、
問題点を克服し成功に導く判断に辿り着き開花しています。

Q&A形式で考えさせられる本なので長考するとなかなか読み終わりませんが、
内容はわかりやすく読みやすい。新たな発想、着眼点が身に付くかもしれませんよ。
是非、ご一読ください。

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タイトル:すごい差別化戦略
著  者:大崎 孝徳
発  行:2016年2月1日
発行所 :日本実業出版社

RPきくち