日本人の「自信の無さ」はどのように育まれてしまうのか。
世間で教えられた「価値観」、親の教育、学校、会社、マスコミ。
義務教育でたったひとつの答えを探すことを教えられ、
○か×か、正解は一つだという意識が叩き込まれる。
ユニークなアイデアはテストで採点されない。
クリエイティブを押し殺す機会の方が多い。
しかし、社会にでると答えは一つではない。
判断することが怖いから、
(正解は一つだと思わされている、つまり自分の考え方を尊重することができない)自信がない。
時に理不尽なことに耐えなければならない。筋の通らないことでも(不服だが)従う。
そういう経験が増えると、自らの正義、信念を湾曲させ、ストレスが溜まる。
自分のしたいことを後回しにし、遠慮し、空気を読み、
あらゆることを犠牲にして、人生を送ろうとする。
本書はそんな、「ひとつの答えを探すこと」に
縛られて生きてきた人たちへのメッセージになっております。
著者は、IBM、オラクルなどの外資系企業で実績を積み重ねる過程で、スティーブ・ジョブズから声をかけられ、アップルジャパンの社長を務めた山元賢治氏です。
第一章
『なぜあなたは全力で仕事に向き合えないのか』
第二章
『自分はナニモノなのか?を知る』
第三章
『なりたい自分に本気で近づくために』
第四章
『生き抜くためにしっておくべき現在と未来』
第五章
『自分を生きる覚悟を磨く考え方』
全5章より構成され、こんな言葉で締めくくられております。
****************************************
よく言われることですが、墓場には名誉もお金も持って行けません。
ですから私は、生きている時間を一秒でも長く楽しい時間にしたいと思って生きています。
私のすべての行動の根幹にあるのは「楽しく死ぬ」という人生哲学です。
****************************************
「楽しく死ぬ」。深いですね。
短い人生の大半の時間を占める仕事の時間。
今やっている仕事は生きる目的に沿ったものなのか。
ただ、常識や義務感に縛られながら過ごす時間ではなかったのか。
そんなことを真剣に考えさせられます。
「いまここ」で仕事をどうやって楽しむか。
大切なのは常に当事者意識を持って、自分から仕事を追求していくことだと思います。
いわゆる社会的成功みたいな「決まりきった答え」を探さない覚悟を決め、
ワクワクや感動を追い求めながら仕事をしていきたいものです。
迷える20代には是非お奨めです。
ご一読ください。
#サンブログ #sunblog #書評 #ブックレビュー #答えを探さない覚悟 #山元賢治
タイトル:答えを探さない覚悟
著 者:山元賢治
発 行:2014年11月1日
発行所:総合法令出版株式会社
RP おおぬま