2021年8月さと、うま プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる@尾原和啓

東京2020パラリンピックも無事開催。
猛暑~豪雨・・・と続いた気候変動も少しおさまり、ちょっと良い環境で好成績もでるのでは?と期待。

今月は2回目の登場、尾原和啓氏の新著、プロセスエコノミーをピックアップ。
前回は2016年5月「ザ・プラットフォーム」。
事業を考えるうえでいまでも参考になり、心のベースとしていまでも大活躍中!

今回は著者の新作をご紹介。
常に最先端の発信をしてくださる著者の書籍はビンビン感じるものが多いが、今回は「プロセスエコノミー」という聞きなれない言葉。
…今、良いものを作るだけで売れない時代になりました。インターネットによって一瞬で情報が行き渡って、一瞬でコピーできるようになったので、どれもこれも似たり寄ったりの機能、性能になりやすいです…もはや完成形で差をつけるのはしんどい。そんなことを感じたことはありませんか。このような人もモノも埋もれる時代の新しい稼ぎ方が、プロセス自体を売る「プロセスエコノミー」です。なぜならプロセスはコピーができないからです。自分のこだわりを追求する姿、様々な障壁を乗り越えながらもモノを生み出すドラマはその瞬間にしか立ち会えません…

なるほど!分かる!
ちょっとずれているけど、モノ消費からコト消費へ的な。
瞬発力がありSNSへの拡散もよく行っており、よく目にするプロダクトも、実はそうでもない、という話を耳にすることが多い。
「限定だってよ!」まだあるかな…行ってみたら余裕で買える、みたいな。
そうではなく、生き方が大きく変化した今、同じプロダクトであっても、マネできない=共感できる=プロセス、ここがクローズアップされている。

それではキーになる項目をいくつか抜粋、ご紹介させていただく。
書籍の一部を抜粋している箇所が複数見られるが、その書籍そのものがまた良い!

「役に立つ」より「意味がある」…これからの社会では「役に立つ」ことより「意味がある」ことのほうが価値があると指摘しました。つまり、ただの生活必需品のような役立つ商品ではなく、自分らしい人生を生きるうえで特別な意味を与えてくれるもののほうが価値が高いということです…
「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式(著者:山口周)」

テクノロジーの観点から、プロセスに価値が生まれる理由については、
「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ(著者:ピーター・ディアマンディス)」

「マーケティング4.0(著者:フィリップ・コトラー)」
モノやサービスがもつ「機能価値」はもはや輝きを失い、「感情価値」や「参加価値」が反対に光を増していく。すると消費者は製品やメッセージを消費するだけでなく、自分自身が価値創造に参加したいと考え始めます…

ファンの支持を強くするための3つのアップグレードについては、
「ファンベース 支持され、愛され、長く売れ続けるために(著者:佐藤尚之)」

それぞれの書籍の共通項が、これまでの物への対価とは違うプロセス主義、自分らしくという人生こそが価値なんだと繋がっていることを感じ、なにか頭の中がスッキリした感じがする。

最後に本書から一部を抜粋。
…昭和の時代は、ないものをあるに変えていくタイミングだったので、安くて良い車を作るとか、他社よりもコンパクトなコンピュータを作ればいいなど、「結果目的的」でした。しかし変化の時代は、どこにゴールがあるのか、そもそも分かららないので、ただ走っていることが楽しいから走る。そういう人が思わぬ結果を生むのです…

手持ちの情報、ネタ、武器、プロセス、秘策、想い…いずれもフルオープン状態でいるほうが得な社会、それがシェアリングエコノミー。
私だけの情報だ!それ自体が思い込みであり、過信である。
むしろ惜しみなく開示をし、共有していくことで、結果更なる情報が集まってくる。

出会えて良かった一冊。
おすすめ!

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■参考サイト
2016年5月のさと、うま ザ・プラットフォーム IT企業はなぜ世界を変えるのか?@尾原和啓
https://search.sunfrt.co.jp/blog/staff/yby/p6213/

尾原和啓(おばらかずひろ)公式サイト
https://obarakazuhiro.jp/

元の働き方に戻らなきゃ、なんてない。【前編】 – 尾原 和啓 | LIFULL STORIES
https://media.lifull.com/stories/20201013108/

タイトル :プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる
著  者:尾原 和啓
発  行:2021年7月28日
発行所 :株式会社幻冬舎