おもしろい！
絶対オススメ！

けっこうなページ数だったので、読もう読もうと思いつつも手が出なかった本書を、年末年始に読破。
結論は冒頭の通り。
早く読めばよかった。

今や時の人、Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏も江副氏の部下だったと本書の帯に表現されていて、「えっ！」と手にした方も多いのだはないか。

リクルート社の前進となる大学生向けの広告代理店を１９６０年（昭和３５年）に創業してから、リクルート事件により表舞台から去る２０００年代初頭まで、昭和の時代背景、なにもないところからはじめてそれを形にしていくパワー、自ら機会を創り出し自らが率先する姿、多くの大物財界人を巻き込んでいく熱意・・・江副氏の考え方、生き方がほんとうに熱く、熱く描かれているのが本書の特徴だ。

また一方では昭和の経済社会の当たり前が描かれているのだが、その歴史的背景も楽しく、同時にワクワクしながら読み進められる。
たとえば、当初から男女の差別など一切なく、平等な機会を与えているリクルート社だが、一般的には文中にあるように、「１９８５年に制定される男女雇用機会均等法以前の我が国の女子社員の役割は「お茶汲み」と決まっており、結婚退社が前提だった」と表現されている。
ダイバーシティとかいう問題以前の世界が、つい最近のことにビックリだ。

無茶苦茶だ！と思ってしまう場面もあるのだが、このような時代背景と同時に読み進んでいくと、改めて氏の凄さが伝わってくる。
読んでいただくと出てくる場面だが、新幹線が通る前の時代に安比高原を仕込んだり、インターネットのない時代にグーグルマップを創ろうとしたりしているなど、先見性というか、良い意味での気狂いさには鳥肌モノだ。

読み終えて感動したので、リクルート社のホームページを拝見すると、またここで感動の第二波！
背中を後押ししてくれるキーワードでいっぱい。

　　「まだ、ここにない、出会い。」

　　　　　　　　　　　多様な「個」の活躍を育むための組織づくり

　　　　　世界中があっと驚く未来のあたりまえを創りたい

すべての偉業は、個人の突拍子もないアイディアと、データや事実が結び付いたときに始まるのだ。

経営理念 | 株式会社リクルート
https://www.recruit.co.jp/company/philosophy/

現在のリクルート社は多くのサービスやブランドを立ち上げ、派生していく関連会社も多く、このような企業魂を宿した多くの起業家をも輩出し続けている。

本書を拝読し「夢中になる生き方ってこういうことか！」と、魂を揺さぶられる衝撃を味わい、本気の意味を知った。
本気には本気の人が集まる。
スカッとする本書、きっと何かが見つかるはずです！

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■参考サイト
沿革・歴史 | 株式会社リクルート
https://www.recruit.co.jp/company/history/

タイトル：江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男 Kindle電子版
著　　者：大西康之
発行日　：2021年1月29日
発行所　：東洋経済新報社