「変化を生み出すモチベーション・マネジメント」(著:小笹 芳央)
PHPビジネス新書
本書は、2011年4月1日に発行されており、
著者は株式会社リンクアンドモチベーションの小笹芳央氏です。
2年近く前に発行されたものではありますが、
「自らが変わる」というテーマを持つ人には、非常に有意義な本だと思い、紹介させていただきます。
私たちを取り巻く社会環境、経済環境は、大きく変化し続けています。
そのような状況に直面していながら、「変化」に対して二の足を踏んでいたら、
あっという間に取り残されてしまいます。
さらには、「変化」を恐れ、避けようとすることが、ピンチをもたらすということが言えます。
ダーウィンが進化論とともに残した言葉に、
「強いものが生き残ったわけではない。
賢いものが生き残ったわけでもない。
変化に対応したものが生き残ったのだ」 と、あります。
変化する環境に合わせて変化・適応してきたものだけが生き残ってきたのです。
サイレント映画時代の俳優は、
音が出ない分、身振り手振りを出来るだけ大きくし、ストーリーや感情を表現していました。
しかし時代が変化し、映画に音声がのせられるようになると、
以前なら評価されたその身振り手振りの大きさより、微妙な演技が要求されるようになり、
対応できない役者は淘汰されていきました。
「自分が得意だったこと」
「一生懸命学んで身につけたスキル」
「過去の経験」
「今まで成功してきた仕事のやり方」・・・・、
これらに過剰適応している人ほど変化することへのハードルは高いと言えます。
本書では、変化を生み出すためには3つのステップが必要だとあります。
「アンフリーズ(解凍)=相対化する」、
「チェンジ(変化)=方向付ける」、
そして「リフリーズ(再凍結)=固める」です。
「アンフリーズ」とは、
これまで「それしかない」と絶対化してきたことを相対化し、揺らぎを与えること。
これまで「それしかない」と絶対化してきたことを相対化し、揺らぎを与えること。
自分が正しいと思って固執している方法、考え方だけでなく、
他の可能性があることに気付くプロセスです。
「チェンジ」とは、
「変わりたい」「変わる方向に踏み出しても大丈夫」という心理を醸成すること。
「リフリーズ」とは、
新しい方向性を日常行動に埋め込み、変化が後戻りしないように固定すること。
「アンフリーズ」⇒「チェンジ」⇒「リフリーズ」の3つのステップが丁寧に説明されています。
ぜひ、ご一読ください。
にのみ屋