2017年7月のさと、うま ピクサー流創造するちから@エド・キャットムル

2017年7月のさと、うま ピクサー流創造するちから@エド・キャットムル (427x640)

トイ・ストーリー、ファインディング・ニモ、モンスターズ・インク、カーズ・・・

ピクサー・アニメーション・スタジオの作品をあげればきりがありません。
斬新な物語、個性豊かなキャラクターたち、最新CGを駆使したのめり込む映像。
私もピクサーの大ファンですが、みなさんも多くの作品をご覧になっているのではないでしょうか。

ピクサー・アニメーション・スタジオの前進は、
あのスターウォーズシリーズを手がけていたルーカス・フィルム。

ルーカス・フィルムをアップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが買収して
スタートしていますが、そのジョブスは自らが創業したアップル社を追放され、
Next社を創立したときに生まれた会社です。

1997年にジョブズがアップル社へ復帰、
のちにウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ傘下となり、
現在に至っている企業です。

代表のエド・キャットムルはルーカス・フィルム創業時から40年近く
アニメーション業界を牽引しています。
本書はそのエドが、いかにこのクリエイター集団を牽引し、
導き、継続したヒット商品を世に発表してきたのか。

ジョージ・ルーカス、スティーブ・ジョブズ、ウォルト・ディズニーといった
誰もが知る世界最強のクリエイティブな人々や集団を、いかにして40年間牽引してこれたのか。
そんな経営哲学のすべてが413ページに詰まっています。

とても印象に残った哲学をいくつか抜粋してご紹介いたします。


「腹を割って話すための工夫」・・・
恐れに対する防御は信頼だ・・・恐れと信頼はどちらも影響力が強く、
全く正反対のものではないが、恐れを排除するには、信頼が最も有効なツールだ・・・
信頼というのは、相手が過ちを侵さないことへの信頼ではなく、相手が失敗したときに、
一緒になって解決してくれるという意味の信頼だ・・・ピクサーのさまざまなグループは、
困難をともにし、乗り越えてきたことで互いへの信頼を培ってきた・・・


「創造する衝動を失わないために」・・・
変化を嫌う人が本当に恐れているものは何だろうか・・・方向転換を意思の弱さの表れ、
自分を見失ったと認めるのと同じだと考える人は多い。
個人的に、自分の考えを改められない人は危険だと思う・・・利己主義の人は変化を嫌うが、
自覚のなさがそれを助長する・・・時代遅れのビジネスモデルにいつまでもしがみつき、
気がついたときにはすでにひっくり返されている・・・企業においても、
よかれと思ってつくったルールで身動きが取れなくなる場合がある。
そうなると結果はひとつ、創造する衝動の喪失だ・・・


本書のサブタイトルは「小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法」。
まだ見ぬ技術と世界を創造し挑戦する集団の強さ、楽しさ、悩み、難しさが
分かりやすく描かれています。

この本を読んだあとは、間違いなくピクサー映画が2倍楽しめます!

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タイトル:ピクサー流創造するちから
著  者:エド・キャットムル
発  行:2014年10月2日
発行所 :ダイヤモンド社

■参考サイト
PIXAR
https://www.pixar.com/

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