2018年5月のさと、うま LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略@リンダ・グラットン

2013年に発売されたワークシフトに続き、今回はライフシフト。2018年5月のさと、うま LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略@リンダ・グラットン

ワークシフトしかり、人生を左右するであろうキーワードは
雨後の筍のように表現されている。
以下ある一章の一部ページを抜粋引用させていただいた。
400ページある本書のごく一部だけである。

100年ライフが当たり前になれば、
人生の早い時期に一度にまとめて知識を身につける時代は終わるかもしれない。
テクノロジーが目を見張る進歩を遂げると予想される以上、
キャリアの初期に身につけた専門機能を頼りに長い勤労人生を生き抜けるとは考えにくい。
古いスキルを土台にした仕事に飽きたり、
テクノロジーの進歩によりスキルが時代遅れになったりする結果、
生涯を通して新しいスキルと専門技能を獲得し続けることが一般的になるだろう。
人生を100年とすれば、私たちは一生の間に873,000時間の時間をもっていることになる。
何らかの専門技能を習得するには10,000時間が必要だとよく言われるが、
これだけ多くの時間をもっていれば、生涯に複数の専門技能を学ぶことは不可能でないし、
途方もない難題でもない。

一般論としては、テクノロジーがさらに進歩した時代に、
教育と学習と研修がキャリアを後押しする方法は3つある。

ひとつは、新しいアイデアと創造性をはぐくむのを助けること。
もうひとつは、人間ならではのスキルと共感能力を発揮できるようにすること。
最後のひとつは、思考の柔軟性と敏捷性など、
あらゆる分野で通用する重要な汎用スキルをはぐくむことだ。

それは、ひとつの分野の専門機能を習得するだけでは、
おそらく長い勤労人生を通して生産性を維持できないということだ。
しかも新しいテクノロジーが登場するペースの速さを考えれば、
どのような専門技能もいずれ時代遅れになる可能性が高い。
勤労人生の途中で専門分野を変更しなくてはならないケースが増えるだろう。

「100年時代の人生戦略」に考えさせられた。

22歳で就職し、その後78年生きる時代がやってくる。

それは例えば65歳で定年、その後嘱託社員として75歳まで働く。
ちなみに嘱託とは「一定の行為を頼んで任せる」とある。
どちらかというと、チームマネジメントやリーダーではなく、
手に職のあるプロフェッショナル職の傾向という認識だ。
仮に私がプロフェッショナルだとして75歳まで働いたとしても、
その後の人生が25年もあるということだ。
75歳の私はどうやって生きるのか、そもそも加速度的に進化が極まる数年後、
数十年後の私にできる仕事はあるのか、、、ゾッとした。

立教大学大学院21世紀社会研究科特任教授の梅本氏の、
あるグラットン氏のある記事のコメントを引用させていただく。

フルタイムで寝食を忘れて仕事に没頭する時期があるのも良い。
しかしそれが長期間になると、グラットンが主張するように、
「変身資産」が摩耗する。
何より、人間らしい学びや好奇心の発揮ができなくなる。
早めにポートフォリオの入れ替えをする発想力と行動力は、
「ゆでガエル」にならないための生き方の知恵になってきている。

世界はこれまでにないほどのスピードで変化が起きている。
目の前にある仕事は1年前と比べて、自分や組織の中で見える範囲ではなく、
グローバルな視点でとらえた時に、本当にこれから訪れる未来の自分の生き方、
生き抜く力になっているのだろうか。
その1年の変化が実は退化している可能性も否定できない。

最初のページに「幸せな国、日本」とあるが、
次のページには「過去のモデルは役に立たない」とはじまる。
世界最強の長寿化の進んでいる日本。
ということは裏を返せば、対応するために残された時間が少ないということだ。
私たち日本人は「早急に変化する」必要がある。
過去の経験も、過去の思考も関係ない。

統計局ホームページ/人口推計の結果の概要
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2.htm

このサイトをご覧ください。
半年で春日部市や渋谷区の人口が減少している事実は衝撃以外の何物でもない。

グラットン氏が言うように「未来は過去の延長線上にある」と、
これまでと同じ生き方をしてはいけない。
ロンドンビジネススクール教授である氏の著書は、実にためになり、
考え、見直し、あらたな活力へと導いてくれます。
おすすめできる2冊です。

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■参考サイト
『ワーク・シフト』著者、リンダ・グラットン教授に聞く
「なぜ私たちは漠然と未来を迎えるべきではないのか」(上) | プレジデントオンライン
http://president.jp/articles/-/7240

『ワーク・シフト』著者、リンダ・グラットン教授に聞く
「なぜ私たちは漠然と未来を迎えるべきではないのか」(下) | プレジデントオンライン
http://president.jp/articles/-/7242

リンダ・グラットンが説く「人生100年時代」の働き方
| ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/06/100-22.php

タイトル:LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略
著  者:リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット
発  行:2016年11月3日
発行所 :東洋経済新報社

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