カッコイイ男になりたい。
そう思いませんか?
だけど、カッコイイ男ってなんだろうと考えた時、
まずどのような姿を思い浮かべるかは人それぞれだと思います。
仕事がメチャクチャできる、背が高い、包容力がある、経済的に豊か…
などなど挙げればキリがないほど多様にあります。
私自身カッコイイ男ではないですけれども、
その様々な見解のある中で私個人的として一つ挙げるとすれば
「粋な男」こそが、カッコイイ男だなと思います。
今回、私はその「粋な男」の書いた本、「男の作法」を読みました。
著者は戦後を代表する時代小説・歴史小説作家であり、
美食家としても名を馳せた池波正太郎氏です。
この本には時代を超えた「男の常識」と
さりげなく「男の生き方」というものが書いてあります。
例を挙げてみると、
勘定、人事、組織、ネクタイ、日記、贈り物、小遣い、家具、酒、月給袋などです。
これだけ見てみると、こんなことでそんなことを理解することができるのかと思うでしょう。
それができるのです。
たしかに著者とは生きている時代が違いますから、
本の内容をそのまま鵜呑みにすることはできませんが、
それでも現代に通ずるところはありました。
それを下記に述べていきます。
「てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、
親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ」
「たまにはうんといい肉でぜいたくなことをやってみないと、
本当のすきやきのおいしさとか、肉のうま味というのが味わえない」
「仕事、金、時間、職場や家庭あるいは男と女の様々な人間関係、
衣食住のすべてについていえることは『男のみがき砂として役にたたないものはない…』
ということです。その人に、それら一つ一つをみがき砂として生かそうという気持ちさえあればね」
私はこの二つ目の肉の話が好きです。
「一流」というものを自分の目で見て、その手で触れて、感じたことがなければ、
いくら知識の上で「知っていた」としても、実体験がないので語ることはもちろんできないし、
突然そのものに対面した時にそれが「一流」のものであると気づくことができないのだと感じました。
私自身まだまだ尻の青い男ではございますが、
少しずつ「粋なカッコイイ男」になれるよう日々精進して参りたいと思います。
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タイトル:男の作法
著 者:池波正太郎
発 行:1984年11月25日
発行所 :新潮文庫
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