「人間の脳は10%しか使われておらず、残りの90%はなぜ存在し、
どんな能力が秘められているかは分かっていない。」
この本を見たときに、私の大好きなドラマの言葉が頭を過ぎりました。
私自身は、正直に申し上げて、頭が良くなく、というか記憶力も悪い人で、
この記憶力の悪さは何とかならないのか?と思い、
脳に関する本を探していたのが、本書と出会ったきっかけです。
本書には記憶力を上げるための方法等は載っておりませんが、
生きていく上での考え方の違い。楽観的か悲観的か。ポジティブかネガティヴか。
同じような出来事に遭遇しても、なぜ、このように考え方、捉え方が違う人がいるのかに
脳科学の側面から、深掘りしていく内容になっております。
本書は、人間のあらゆる可能性を示唆し、
できないことはないと思わせてくれる一冊もなっております。
もし、あなたの脳の残りの90%が覚醒したら、超能力的な何かが生まれるかもしれませんね。
ちなみにですが、冒頭で書いたセリフのドラマは、みなさんご存知「spec」からの引用ですw
さて、本の内容に戻ります。
本書の一部の抜粋ですが、まず、ネガティヴな人とポジティブな人の違い。
そして、その捉え方が違うがゆえに、その人の周りで起きてくる事象の違いについて書かれています。
もちろん一概には言えませんが、つまり、ネガティヴ(ここでは、極端にネガティヴの人)な人は、
自然と悪い影響を引き寄せてしまうということです。
(私も会社に入って、トラブルを起こしたときによく、
この悪い事象は、お前自身が引き寄せていると何度も言われたことがあります。)
一つ簡単な例を挙げます。
いつも活発で外交的で、愛想のよい子供を思い浮かべてみると、その子に周りはどう接するだろう?
引っ込み思案であまり笑わない子供対するよりも、おそらく、たくさん笑いかけ、
たくさんスキンシップをしているはず。
子供がそうしてずっと外交的に振舞っていれば、
その子を取り巻く世界は、自然と内向的な子を取り巻く世界よりもポジティブなものになる。
と書かれています。
つまりは、その人がどんな社会に生きることになるかは、運や偶然では決まらない。
その人の感情のスタイルが、その人を取り巻く世界を規定するということです。
全ては本人の捉え方次第で、良いことも悪いことも決まります。
いまの日本では、喉が渇いたから水が飲めることに幸せを感じる人はいないと思いますが、
アフリカ等の貧しい国では、それは当たり前ではありません。
時を遡れば、例えば戦争中、例えば弥生時代、
簡単に水を飲める環境であったかというとそうではないはずです。
場所や時代が変われば、幸せの基準も変わってきます。しかし、皆、同じ人間です。
あなたの脳には、まだまだ素晴らしい可能性が秘められています。
宗教じみた表現かもしれませんが、読むと希望が溢れてきますよ。
ご興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
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タイトル:脳科学は人格を変えられるか?
著 者:エレーヌ・フォックス
発 行:2014年7月25日
発行所 :株式会社文藝春秋
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