※1
ヘブシッ!!※2
朝7時半。
沖縄出身の私に冬の寒さは上京して5年経った今でも慣れないものだ。
加えてこの花粉。
例年とは違い、今年の冬は暖冬とのこと。
そのせいか花粉が多く飛んでいるとのこと。
私の感覚的なところもあるが、沖縄には花粉の要因となるものはない。
ゆえに東京の朝のニュースの際に天気予報とともに花粉予報をしているのは
どうも不思議感がでてしまう。
しかし、この花粉によるくしゃみのおかげで、
一気に目がさめる。「花粉万歳!」と一瞬思う。
ものは捉えようみたいだ。
「ものは捉えよう」と言えば、Mr.Childrenの歌にCenter of universe という曲の中に
「全ては捉え方次第だ。あぁ、世界は素晴らしい」という歌詞があったなぁ。
そんな思考の連鎖をしながら今日も出勤する。
その日の昼休み。
昼食に神保町にある某ラーメン屋を訪れ、
お腹が膨れ上がった後、ふと近くの書店に立ち寄ってみた。
最近、本を読むのが好きで、時間があれば書店に立ち寄ってしまう。
先月は、『後悔せずに空っぽで死ね』という本を読んだ。
その本を読んだ後、明日から後悔しない生き方をしようと心に誓った。
そんな時、先月受けたFPの試験結果を思い出した。
その試験に落ちて後悔したことを思い出した。
と同時に、どうしたら受かったのだろう?
頭のいい人なら12時間の勉強で受かったりするのだろうか?
人間の頭脳って、記憶ってどういう仕組みになっているんだろう?と思った。
人は不思議で、思った瞬間にそれを探し出す。
そして、3分もしないうちにそれは見つかった。
『記憶力の脳科学』 著者は柿木隆介(かきぎ りゅうすけ)。
自然科学研究機構生理学研究所教授らしい。
脳や記憶力の仕組みに興味が沸いた私は、著者や記載内容すらも何も分からないまま
「決めた。TGだ!(※3)」心がそう叫ぶ。
その日の電車の中から本を読みだす。
記憶は全て一旦、海馬(脳の一部)に送られ、ふるいに掛けられ、
「印象が強烈なもの」「重要であると認識したもの」「反復性」の
3つによって長期の記憶になるそうだ。長期記憶はずっと覚えているもの。
他に短期記憶。
エピソード記憶、意味記憶、手続き記憶、プライミング記憶、作業記憶があるとのこと。
作業記憶とは、「スーパーに買い物に行きながら晩御飯の材料を覚えておく」という、
「何かをしながら短期間だけ記憶する」というものだそうだ。
この本は、脳の仕組みを理解しながら、
どのように記憶をすればいいのか(記憶力を高めればいいのか)がわかりやすく書かれている。
脳という、科学的に不明瞭な部分が多いだけに、曖昧な表現がされているがそれもまた新鮮だ。
その日から私は、
「いま私は短期記憶をしている」「これは作業記憶だな」などと、意識するようになった。
自分自身を理解する上で、読んでよかった本だなと思う。
脳には無限の可能性が秘められている。
それは、人間の無限の可能性といってもいいかもしれない。
それを感じさせる本だった。
※1 このブックレビューには一部フィクションが記載されております。
実在の人物・団体とは一切関係ありません。
※2 くしゃみです。主人公の家族は皆変なくしゃみをするようで、
母は「アーッファ!!」、父は「エッファ!!」という、くしゃみをします。
※3 TG:通称「T:タイトル、G:買い」のこと。世間一般でそのようにいうかは不明だが、
流行らせたい意味で記載させていただく。
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タイトル:記憶力の脳科学
著 者:柿木隆介
発 行:2015年11月1日
発行所 :大和書房
RPまえもり