「若い時計台」という作品をご存知でしょうか。
数寄屋橋公園に1966年につくられた、岡本太郎氏の手がけた立体オブジェです。
有楽町で働くわたしたちにとっては、ほぼ毎日目にする岡本太郎氏の身近な作品です。
ちょうど設置してから50周年なんですね。
大阪万博といえばコレ!
というまで印象的な「太陽の塔」は、
それから6年後の1970年に開催された大阪万国博覧会での作品です。
その岡本太郎氏の中味に触れた感想は・・・
なんというか・・・
パワーが全開される感覚!
強い!
熱い!
カッコイイ!
まえがきから圧倒されまくりです。
まずは目次のご紹介。
1章「意外な発想を持たないとあなたの価値は出ない」
2章「個性は出し方 薬になるか毒になるか」
3章「相手の中から引き出す自分それが愛」
4章「あなたは常識人間を捨てられるか」
1章からもちろん引き込まれます。
たとえば「モノマネ人間には何も見えない」という項。
抜粋してありますが、是非一気にお読み下さい。
日本は徳川三百年という長い封建制度であったため、
農民なら一生農民、豆腐屋なら一生豆腐屋を継ぐことが運命であった。
もし出ようとすれば叩かれるし、非道徳ということでお仕置きされる。
だから自分で運命を拓いていくことができない。
そういう風習が明治維新で一変されたと思いきや、
戦前までは何らかのかたちで残っていた。
その後の国家近代化のもとに立身出世とか、野心家が生まれてきた・・・
・・・・・
だが現代のわれわれにとって、これは大変な間違いだとぼくは思う。
いままでは、謙虚であるということが世渡りの第一歩みたいなものと考えられてきた。
だがぼくの考え方では、それは非常に傲慢だとはいえないが、不遜だと思う。
というのは、自分はどのくらいの能力があり、
どのくらいのことをすべき器であるかということを見極めようとしないで、
つまり、自分のことが自分でわからないのに、勝手に自分はダメだと見切り、
安全な道をとってしまう。
このように自分を限定してしまい、その程度の人生で諦めてしまえば、
これは安全な一生。
だが、自分がいまの自分を否定して、更に進み、何か別な自分になろうとすることには
大変な危険が伴う。
そして、ほとんどの人はこの危険に賭けようとはしない。
・・・・・
でも、失敗したっていいじゃないか。
不成功を恐れてはいけない。
大部分の人々が成功しないのが普通なんだ。
・・・・・
人間にとって成功とはいったいなんだろう。
結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、
ではないだろうか。
夢がたとえ成就しなかったとしても、精いっぱい挑戦した、それで爽やかだ。
なんでしょう、この熱い感覚。
これまでの自分がとてもちっぽけで、生暖かくて、薄っぺらい。
こんな感じで熱い魂がほとばしります。
読んだあとは必ず熱を帯びること間違い無し!
これは私のバイブルになりました。
是非一読下さい。
きっと青山の岡本太郎記念館に行きたくなりますので!
ちなみに「有楽町」という地名は織田信長の実弟で茶人、織田有楽斎の屋敷跡、
「数寄屋橋」はその織田有楽斎の屋敷内の茶室が数寄屋橋造であった・・・
という一説もあるそうです。
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タイトル:自分の中に毒を持て
著 者:岡本太郎
発 行:1993年8月1日
発行所 :青春出版社
■関連・参考サイト
岡本太郎記念館
http://www.taro-okamoto.or.jp/
RP さと、うま