世界各国にはさまざまな働き方が存在しており、そこには各国独自の文化的・歴史的背景や、働くことに対する価値観が影響しています。
今回は、世界各国のユニークな働き方制度を取り上げます。
日本と海外の働き方の違い
日本と海外ではワークスタイルが違うといわれますが、そもそもスタンダートとしている雇用慣行に大きな違いがあります。
終身雇用と年功序列をベースにした「メンバーシップ型雇用」が主流の日本に対し、海外では本人のスキルに応じて報酬体系が決まる「ジョブ型雇用」が一般的です。
メンバーシップ型雇用とは
業務内容や勤務地を限定せずに人材を確保し、採用後に仕事を割り当てる雇用方法。新卒一括採用などによる長期雇用を前提としたシステムで、安定した労働力が確保できる。
ジョブ型雇用とは
職務内容や範囲を明確にして専門スキルを有する人材を採用する雇用方法。スペシャリスト志向や即戦力採用といった考えに基づいており、転職へのハードルが低い。
メンバーシップ型雇用は日本特有の雇用慣行で、組織のメンバーとして採用して育成するため、企業に対する帰属意識や上下関係が重視されます。
一方のジョブ型雇用では、採用した人材がどのような成果をどれだけ上げられるかが重視されており、職場の人間関係は自立した協働体制です。
注目したい世界各国のユニークな働き方制度
ここからは、世界各国のユニークな働き方制度の中で、注目したい例を紹介します。
サバティカル休暇(ラテン語の安息日「sabbaticus」が語源)
勤続年数に応じて長期的な休暇を取得することができる制度で、リフレッシュ、留学、リカレント教育(学び直し)など、自由に使うことが原則可能です。1880年にアメリカで大学教員のために導入された長期休暇が起源とされています。
つながらない権利
退勤後や休日などに会社からの電話やメールの対応を拒否することができる権利で、2017年にフランスで法制化されました。この法律では、勤務時間外のデジタル接続を遮断するためのルール作りが、一定の規模以上の企業に義務づけられています。
フィーカ(FIKA)
スウェーデン発祥のコーヒーブレイクの文化が休憩制度に導入されている職場では、どんなに忙しくても仕事の手を完全に止めて、雑談しながらお菓子を楽しみます。コミュニケーションの活性化やストレス軽減の効果があり、生産性の向上も期待できます。
変わりゆく日本的な働き方
上記に紹介した働き方制度は、従来の日本的雇用慣行の観点からすると、どれも明らかに「ユニーク」といえますが、社員のワークライフバランスやウェルビーイングを目指す企業にとっては、多くの学びやヒントが得られるものばかりです。
日本国内でも、これらの制度を実際に取り入れたり、社内独自のルール作りの参考にする企業が増えてきており、その活用方法や導入効果にも注目が高まっています。
時代や社会の移り変わりや価値観の変化により、海外のユニークな働き方制度が日本のスタンダードとなる日も遠くないかもしれません。




