オフィス移転や改装などでレイアウトを決める際、重要となるのが空間配置の計画段階で行われる「ゾーニング」と呼ばれる作業です。
適切なゾーニング計画を行うことによって、快適で働きやすい空間づくりを実現できるだけでなく、セキュリティ面での強化も期待できます。
今回は、オフィスのレイアウトの基本となるゾーニングを取り上げます。
オフィスのゾーニングとは
ゾーニング(zoning)には「区分する、分ける」という意味があります。
空間や土地を用途別に分割したり、類似する属性ごとにまとめて区分けすることを指しており、都市計画、医療機関、住宅、売場など、さまざまな分野で活用されています。
オフィスにおいてのゾーニングは、空間の役割の大枠を決める計画段階の作業です。
移転や改装時にゾーニングが不十分のまま進めてしまうと、動線やセキュリティ面などの問題が発生し、後々のオフィス運営に支障が出るおそれがあります。
適切なゾーニング計画は、機能的で働きやすいオフィスづくりを実現するための重要なプロセスの一つなのです。
オフィスレイアウトとの違い
ゾーニングとレイアウトは意味合いが類似しているので混同しがちですが、ゾーニングはレイアウトを決める前段階の工程を指します。
オフィスのスペースを機能や用途ごとに区分け(ゾーニング)して、その結果を基準にして、設備や家具やデスク類などを具体的に配置(レイアウト)していく流れです。
単に区分けするだけでなく、利用される動線やスペース間の距離を意識し、細部の寸法をしっかりと把握しておくことで、ゾーニング後のレイアウトがスムーズ行えるでしょう。
このように、ゾーニングとレイアウトは密接に関連しており、理想的なオフィスづくりのためには、まずは大枠の設計であるゾーニングが重要となるのです。
ゾーニングはセキュリティ対策の要
オフィスにおけるゾーニングは、セキュリティ強化の視点からも欠かせません。
社内には顧客情報、個人情報、社外秘資料、機密文書など、外部に漏れてはいけない重要な情報資産が多数存在しています。
来客スペースと執務スペースとの分離や動線区分を意識しておかないと、部外者の立ち入りによる情報漏洩のリスクが高まります。
高度な機密情報を取り扱うエリア(サーバールームや役員室など)には、さらに徹底したセキュリティ対策が必須です。
エントランスや共有スペースなどから最も離れたエリアに設定したり、入退室の管理システムを導入しやすい場所に配置するなど、より厳密なゾーニング計画が推奨されています。
ゾーニング計画で理想のオフィスへ
オフィスのレイアウトは一度完成させてしまうと、なかなか簡単には変更できないため、ゾーニング計画は慎重に行う必要があります。
その一方で、近年では、従業員数の増減や組織変更にも対応しやすい、柔軟性の高いゾーニングを設定するケースも増えています。
オフィスのゾーニングは、オフィスづくりのフレームワーク。
優れたゾーニング計画を実現させるためには、実際にオフィスで働く従業員の意見や、ゾーニングに対する専門的な知識も必要となるため、課題や要望を社員からヒアリングするとともに、専門業者からアドバイスをもらいながら進めることをおすすめします。




