働き方改革により、現在注目を集めているのがサテライトオフィスです。
リモートワークへの移行を進めた企業の中では、より集中できる環境作りのため、本社や営業所といった形態とは違う、作業場として自由に利用できるサテライトオフィスの導入が増加傾向にあります。
サテライトオフィスの特徴やメリットについてご紹介します。
■サテライトオフィスとは?
サテライトオフィスは大きく分類して3つの種類があります。
1.都市型
都市型のサテライトオフィスは、本社とは別に、社員がアクセスしやすいとか取引先が多いといった都市のエリアに構えるタイプです。
現場仕事や営業の拠点として設置されるケースが多く、「現場や営業先から本社に戻るよりも移動距離が短く、効率が良い」という環境構築に向いています。
2.郊外型
本社を都市に、サテライトオフィスを居住エリアのある郊外に設置するタイプです。
企業にとっては通勤費用を大幅に軽減できるというメリットが、社員にとっては通勤時間の短縮や育児・介護などの事情への対応がしやすくなるというメリットがあります。
3.地方型
本社を都市に、サテライトオフィスを地方に設置するタイプです。
郊外型よりも遠方にサテライトオフィスを構える形になります。
企業にとっては都市部への通勤が難しい地方の優秀な人材を確保できるというメリットが、社員にとっては地元にいながら職業選択の幅が広がるというメリットがあります。
■サテライトオフィス導入で期待できる効果
サテライトオフィスの導入により、ワークライフバランスの向上や企業にとってのメリット獲得などの効果が期待できます。
たとえば郊外型のサテライトオフィスの場合、通勤時間の短縮によってワークライフバランスの向上が見込めるようになり、従業員のストレス軽減や離職率減少に期待が寄せられます。
地方型のサテライトオフィスであれば、前述の人材確保に加え、地方創生への貢献や地方での新規顧客の開拓も可能になるでしょう。
また一箇所に業務や機能を集中させないことにより、BCP対策(災害リスク分散)にもなります。
■サテライトオフィス導入における懸念
メリットが多いサテライトオフィスですが、導入において懸念点がないわけではありません。
コミュニケーション不足で勤務態度・業務効率の把握が困難になる可能性や、基本的に少人数(あるいは1人)でおこなう業務にストレスを感じるタイプの社員がいた場合の対策が必要です。
Zoomをはじめとした交流ツールの積極的な活用や、社員個人の様子に今まで以上に気を配るなど、適した対策を随時取り入れた上でサテライトオフィスの導入を進めましょう。