2022/10/11オフィスの消防設備点検とは?

283

オフィスビルには消火器やスプリンクラー、火災報知器、誘導灯などのさまざまな消防用設備が設置されています。

火災などの有事の際、消防用設備が作動しないと大惨事につながる可能性があるため、ある一定の基準で設備の点検が義務付けられています。

今回は消防設備点検の内容や周期、費用の相場などについてご紹介します。

消防設備点検とは

消防用設備とは、消火器やスプリンクラーなどに消火設備、火災報知機や非常ベル・自動音声警報などの警報設備、避難はしごや誘導灯などの避難設備などに大別される「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」の総称のことです。

消防設備点検は、消防用設備が設置されている一定以上の建物では必須と法律で定められた点検報告制度です。

消防法では、防火対象の建物の関係者が定期的に消防設備の点検を行い、その結果を管轄の消防署へ報告することが義務付けられており、さらに罰則も設けられています。

点検を行う関係者とは建物の所有者・管理者・占有者のいずれかになります。

場合によっては賃貸オフィスの借主が行うこともありますので、オフィスの賃貸借契約の際には消防設備点検を誰が行うのかは確認しておくといいでしょう。

消防設備点検の内容・自分でも点検は可能か?

消防設備点検は2種類に分類されます。

1. 機器点検

6ヶ月に1回実施。
外観から又は簡易な操作により消防設備の確認を行います。

2.総合点検

1年に1回実施。
消防設備を実際に作動させ全般的な機能の確認を行います。

これらの消防設備点検は基本的に消防設備士や消防設備点検資格者といった資格者による点検となります。

例外として、下記のいずれにも該当しなければ資格者以外でも点検は可能ですが、専門的な技術・器具が必要な場合や、点検時の安全面などを考慮し、資格者による点検が推奨されています。

  • 延べ面積1,000㎡未満の建物
  • 地下又は3階以上の階に特定用途(物品販売店舗、ホテル、病院、飲食店など不特定多数の人が出入りする事業所等)があり、かつ、屋内階段が1か所のみの建物

消防設備点検を誰に依頼すればいい?

専門知識が必要な消防設備点検は専門の点検業者に依頼するのがスムーズです。

もしオフィスの借主として消防設備点検をする必要がある場合、まずは管理会社に点検業者を紹介してもらえるかを問い合わせてみましょう。

建物の規模によって費用に差はありますが、面積1,000㎡までのオフィスビルなどでは30,000円から70,000円程度、面積1,000㎡以上2,000㎡未満のオフィスビルなどでは70,000円から150,000円程度が相場となっていることが多いようです。

消防用設備はいざという時、従業員の身を守るためにとても大切な設備です。

日常的に問題はないかを意識することで、会社全体の安全管理を高めていくことにもつながるでしょう。

TOPへ戻る