デスクワークがメインのオフィスでは、足のむくみに悩む人も少なくありません。
座りっぱなしの状態は体への負担が大きいことが分かっており、座っている時間が長い人ほど死亡リスクが高まるというショッキングな研究結果も報告されています。
従業員の健康を守るため、オフィスでのむくみ対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。
むくみが起きる原因は?
人間の体は心臓から全身に血液を循環していますが、同じ姿勢を続けていると血流が悪くなります。
座った姿勢のままだとさらにお尻や太ももが圧迫され、ふくらはぎを使わないことで、血液やリンパ液が下半身に滞り、余分な水分が溜まってしまいます。
ふくらはぎは、いわば「第2の心臓」。
体の下から上へ血液を押し上げるポンプの役割をしていますが、ふくらはぎを長時間動かさないでいると下半身にむくみが発生してしまうのです。
オフィスを冷やしすぎない
オフィスでのむくみ対策で見落としがちなのが「オフィスの冷やしすぎ」です。
冷房が効いているオフィスでのデスクワークは、短い時間の作業であっても、むくみの原因となる血行不良を悪化させます。
冷えとむくみは血の巡りに深く関係しています。
外気温が下がる冬の時期も暖房の設定温度を適温にして、オフィス内が寒くならないようにしましょう。
高機能のオフィスチェアーやフットレストを導入する
オフィスチェアーは、その機能や素材の違いによって体の負担に大きな差が出ます。
椅子の高さや背もたれの角度が調整できないものは避け、できるだけ高機能のオフィスチェアーを検討してみましょう。
むくみ対策に特に有効なのは、以下のタイプです。
・座面がメッシュのタイプ
座ったときの圧力が分散されるため、血流が悪くなる要因となる臀部の圧迫を軽減する
・オットマン(足置き)つきモデル
足を伸ばしたままの状態で座れるため、血液やリンパ液が足に滞るのを防ぐ
オットマンがオフィスチェアーについていなくても、フットレストをデスクの下に置いて使えば、デスクワークの疲れや足のむくみを軽減することができます。
使用感や効果をヒアリングしながら、オフィスの環境に合ったものを揃えていくとよいでしょう。
セルフケアを推奨する
オフィスでのむくみ対策を推奨するには、会社側がオフィス環境を整えるだけでなく、デスクワーカー本人による自主的なセルフケアも重要です。
座った状態のままで行うストレッチは、社内で積極的に推奨したいセルフケアです。
デスクの下で以下の動きをするだけで、周りに気づかれることなく簡単にふくらはぎの筋肉を刺激することができます。
- ヒザの曲げ伸ばし
- かかとやつま先の上げ下げ
- つま先を支点にした足首回し
体をむくませない働き方を社内のスローガンにして、座りっぱなしによる弊害と健康リスクを減らしていきましょう。