オフィス移転を検討する際には、現在のオフィスを解約し、退去することになります。実はこの退去のタイミングで、トラブルが発生するケースも多いということをご存知ですか?
今回は、賃貸オフィス退去時に発生しがちなトラブルとその対処法を紹介します。
原状回復費用の負担が想像以上
退去時にもっとも多いのが、原状回復に関するトラブルです。一般的な住居用物件とオフィス用物件では、原状回復に対する考え方が大きく異なっています。住居用物件であれば、「経年劣化は原状回復義務の対象としない」というケースがほとんどですが、賃貸オフィスの場合は「経年劣化分を含めて、元通りに戻す」のが原状回復の内容となります。
- 借り主がつけてしまった汚れ
- オフィス家具を置いたことによる傷
これらの内容はもちろんのこと、
- 経年劣化により、はがれてしまった壁紙
- 擦り切れたカーペット
- 塗装に自然にできたしみや黄ばみなどの汚れ
こうした内容についても原状回復が必要となりますから、注意が必要です。賃貸事務所の原状回復費用は、想像以上に高額になってしまうケースも少なくありません。退去が決まったら、あらかじめ契約内容を確認した上で、その内容や費用についてもしっかりと確認しておくと安心です。
また賃貸オフィスの場合、解約前までに原状回復工事を済ませる必要があります。それを見越した上で、オフィス移転日を決定する必要があります。
敷金で移転費用を賄うつもりが、なかなか帰ってこない
賃貸オフィス契約時には、高額な敷金を支払っているケースも多いものです。「原状回復費用を差し引いても、ある程度まとまった金額が戻ってくるだろう」と、その費用を移転のために使うことを考える方もいるのではないでしょうか。
しかし実際には、賃貸オフィスの敷金が実際に返還されるまでには、3ヶ月~6ヶ月程度の時間がかかるケースも少なくありません。なぜなら、物件は原状回復後にトラブルがないことを確かめてから明渡しであり、また賃料・諸費用などの金銭的な債務を果たした後に敷金が返還されるために、このようなタイムラグが発生してしまいます。
移転費用を賄うつもりの時には、振り込みされるタイミングにも注意が必要です。
中途解約による違約金が発生した!
最後は、解約を申し出るタイミングについてのトラブルです。契約内容によっては、中途解約時の違約金について定められているケースがあり、この場合、残存期間の賃料を支払うよう求められることがあります。残存期間によっては、この違約金が非常に高額になってしまうのです。
賃貸借契約によりますが、賃貸オフィスを解約したい場合、6ヶ月前までにオーナーに対して予告するよう定められることが多いです。この解約予告期間を持たず、即時解約を求めると6ヶ月分の賃料を求められるケースもあり、こちらもトラブルの原因になってしまいがちです。
トラブルを防ぐためのポイントは、自分自身の契約内容をあらかじめしっかりと把握しておくことです。わからないことがあれば、不動産会社などに聞き、解決するようにしておきましょう。サンフロンティア賃貸では、あらゆる疑問を残さない、丁寧な説明を心掛けています。わからないこと、不安なことがあれば徹底的にサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。