2019/12/20住宅の家賃に消費税がないのに、なぜ事務所はかかるのか

事務所を借りる際に、「事務所家賃に消費税がかかる!」ということに対して、驚いた経験はありませんか? 一般住宅の家賃であれば、消費税はかからないもの。事務所契約の際に、ギャップを感じる方は少なくありません。

事務所家賃になぜ消費税が課せられるのか、わかりやすく説明します。

住宅家賃無課税の方が、実は特例!

今となってはあまり知られていませんが、消費税制度がスタートした際には、「家賃」も課税対象でした。住居用であろうと事業用であろうと、導入当時の「3%」が課税されていたのです。

しかし3年後の1991年に税制改正が行われます。この時に決められたのは、「住居は人が生活する上で最低限必要なものであり、課税対象としてふさわしくない」ということです。

もともと消費税には、

  • 消費の概念にそぐわないもの
  • 社会政策上、特別に消費税をかけないもの

を非課税とするというルールが設定されており、住居家賃は2つ目のルールに当てはまるものと認定されました。

一方、事業用に利用される事務所は、「生活する上で必要最低限なもの」とは言えません。よって課税対象のまま、残されることに。これが現在、事業用と居住用で消費税の扱いが異なる理由となっています。

消費税が課税されるかどうかの見極めポイントは「用途」

「賃貸事務所を借りる」と言っても、そのスタイルはさまざまです。賃貸事務所の広さや種類もさまざまですし、契約者が個人であることもあれば、法人であるケースもあるでしょう。

消費税課税対象となるかどうかは、どのような用途でその物件が使われるのかで判断されます。

契約者が個人事業主であっても、事業用目的で賃貸物件を借りるのであれば、消費税は課税されます。契約時には、このルールをしっかりと頭に入れておきましょう。

住宅兼店舗や駐車場はどうなるの?

住居用物件と事業用物件で消費税の扱いが変わるとすれば、「こういう場合はどうなるの?」と気になるケースも出てくるでしょう。

その中の一つが、住宅兼店舗についてです。住宅と店舗、もしくは事務所がセットで借りられる物件は決して少なくありません。この場合の消費税は、事業用に使われる部分のみが課税対象となります。面積比で区分されますが、計算が複雑になりがちなので、契約前にしっかりと確認すると安心です。

また駐車場も、一般的には課税対象となります。住宅に併設されている駐車場で住宅と同一契約にて提供されるもの以外は、課税対象となることが多いです。当然事業で利用する駐車場についても、課税対象です。

まとめ

事務所家賃に消費税がかかる理由はいかがでしたか? 家賃が高ければ、その分税金負担額は大きくなりますし、当然増税になれば負担金額はアップします。このあたりの仕組みも知った上で、理想の物件探しに役立ててみてください。わからないことや不安なことがあれば、サンフロンティア賃貸がサポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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