オフィス移転を計画する際には、特別な事情がない限り移転先の候補の内見をするものです。
この時、原状回復を既に終えている物件、終えていない物件に分かれることがあります。
どちらの状態でも、内見時にチェックしておくべきポイントがあります。
今回は、原状回復工事前に内見をする時に注目したい点について、詳しく解説します。
原状回復工事が終わっていない場合
原状回復工事は、内見のタイミングによっては終わっていないことがあります。
前入居者が退去して間もなければ、まだ工事日程の前なのだと考えられます。
いずれにせよ、入居前に原状回復工事は行われます。
費用は前入居者が負担しますので、内見時に未着工だったとしても、次の入居者が負担させられることはありません。
この状態で内見する場合、まずは通常の内見時と同様の以下のポイントからチェックしていきましょう。
- 天井高・床仕様
- 柱や梁の有無
- 電気容量や配線環境
- 窓からの眺望
- 水回り
- 携帯電話の電波状況
- オフィスビル内のセキュリティ環境、防災設備
- エントランス・エレベーター・廊下などの共有スペース
原状回復工事前の内見時の注意点
原状回復工事前の内見で一番気をつけないといけない点は、オフィスの内装や設備が内見時と変わる可能性があるということです。
前入居者が入居時に変更した箇所、例えばパーテーションで間仕切りして会議室スペースを作っていたり、照明を増設したといった場合、それらは原状回復工事で撤去されるということです。
そのため、原状回復工事前の内見の場合、オフィスビルの備え付けの設備かを確認しておくことが重要です。
特に気をつけたいのが「ブラインドカーテン」です。
窓に合わせた特注の設備なのでオフィスビルの備え付けと思われやすいのですが、実際は前入居者が内装工事で取付けた残置物という可能性があります。新たに設置するとなるとその手配や費用がかかりますので、原状回復の対象かどうかを念のため確認するようにしましょう。
原状回復工事前と後ではオフィスの印象がずいぶんと変わって見えることが多いです。
壁紙や床材などが一新され、残置物がなくなった空間となってから気づくこともあるでしょう。
そのためオフィスレイアウトの作成は、原状回復工事後のオフィスを確認してから作成するほうがおすすめです。
もし気になる点があるようなら不動産会社の担当者に確認しながら、スムーズなオフィス移転を実現させましょう。