オフィスの引っ越しは、企業にとって一大プロジェクトです。
大げさに思うかもしれませんが、実際にやることはたくさんあります。
新オフィスに移動させる荷物の梱包作業も、おおがかりになるでしょう。
梱包作業のタイミングや搬入・搬出で気を付けておきたいことについてご紹介します。
梱包作業のタイミングは移転日の1週間前から
オフィスの引っ越しが決まっても、通常業務は続けなければいけません。
そのため、通常業務で使うものの多くは、引っ越しの直前まで手元になければ困る企業も多いはずです。
そこで移転計画がたちあがったら、まずは不要物などの廃棄を含めた荷物整理をすすめていきましょう。
荷物の梱包前に、社内のコンプライアンスや梱包に際しての諸注意、移転先のレイアウト図など必要な情報は社員全員に周知徹底しておきましょう。
また段ボールや緩衝材、ガムテープ、マジックペン、カッターなどの梱包に必要な資材は、早い時期に余裕をもってそろえておきましょう。
荷物整理をすることで「余裕を持って段階的に梱包をおこなうもの」と「前日に梱包をおこなうもの」を分けることができます。
あまりにも早くから梱包をはじめるとオフィススペースを圧迫して、業務に支障が出るおそれもありますので、1週間前くらいからはじめるとスムーズです。
引っ越しの日の前日までには梱包を終わらせておきましょう。
荷物の搬出・搬入で気を付けたいこと
いざ荷物の搬出・搬入となると、引っ越し業者に悪意がなくても、思わぬ破損や紛失が起こる可能性があります。
それを防ぐためのポイントとしていくつかあります。
- 荷物には必ずラベルを貼り、レイアウト図に沿った番号・個数を記載する
段ポールにラベルを貼る場合は側面に貼りましょう。ラベルの枚数に余裕があれば、天面と2か所に貼るとわかりやすいです。 - キャビネット内の荷物の場合、棚一段ごとに番号を振り、分けて梱包する
棚などが取り外しできる場合は分解し、取り付け用のネジやビスなどは袋にいれてひとまとめにしておきましょう。 - 破損の可能性があるものは緩衝材で保護し、ラベルに運搬時の指示を書いておく
- コンピュータなどの記録媒体はバックアップをとる
- 机や引き出しやキャビネットの扉は養生テープを貼って固定する
- 廃棄物は一か所にまとめ、ほかの荷物とは離しておく
また段ボールの運搬のしやすさや破損を防ぐために、小さい段ボールには重いもの、大きい段ボールには軽いものと荷物の重さによって箱の大きさを変えるのもおすすめです。
梱包の責任者を決めておく
荷物の梱包に際して、従業員個人の荷物は本人が、個人情報や企業秘密に関するものは各担当の従業員が梱包することをおすすめします。
万一、何らかの紛失や破損があった場合、責任の所在を曖昧にしないためです。
また、紛失や破損が人間関係への悪影響を及ぼすこともありますので、その点を防ぐという意味でも効果が期待できます。
搬出・搬入は業者に任すことになりますが、どうしても不安な従業員は個人で移動させてもよいというルールを作るなど、柔軟な対応も考慮しておきましょう。