リスク管理はどの企業でも重要な課題です。
災害や人災をはじめとしたあらゆるリスクに対し、被害を最小限に抑えられるよう、事前の対策が求められる時代になりました。
リスクに直面しても事業を継続できるよう、BCP(事業継続計画)に力を入れる企業が増えています。
■BCP(事業継続計画)とは?
BCPは事業継続計画と呼ばれ、万一の事態でも企業や組織の事業継続が可能な体制を整備するリスク対策のことです。
リスクの定義はさまざまですが、自然災害・人為的ミスによる災害・テロ行為など広範囲にわたります。
たとえば大きな地震が発生し、従業員が出社できない(通常業務ができない)状態になれば、業務がストップしてしまいます。
そのような事態に備え、出社できなくても通常業務ができる体制を整えることがBCPの一環です。
昨今では新型コロナウィルス感染症の流行にともない、感染症へのリスク対策も以前より注目されるようになりました。
■BCPに強いオフィス作りの必要性
BCPを推し進めるにあたり、オフィス環境を整えるのも重要な項目です。
災害時に従業員の安全を守れるレイアウトの重要性はもちろん、従業員のBCPに対する意識向上も必要になるでしょう。
ビルに入居しているオフィスであれば、ビルの耐震性が適した基準であるかの確認から始まります。
非常用電源を設置しているか、ビルの管理会社はどのような防災対策をしているのかも確認しましょう。
オフィス内部も非常時の動線をさまたげないレイアウトが必要です。
危険であるという判断になれば、レイアウトの変更を視野に入れます。
■BCP対策として取り入れたい項目とは
災害や大きなリスクはいつ訪れるか分かりません。
まだBCP対策が万全ではないオフィスであれば、できるだけ早い着手が望ましいでしょう。
オフィスレイアウトについても、非常時の動線確保だけではなく、家具の転倒防止対策や感染症対策、非常食の保管場所が求められます。
BCPに対する社員への啓発も重要です。
各自の避難経路の確認や連絡方法、業務で必要な情報のバックアップシステムと方法の周知を進めます。
最近ではサテライトオフィスやテレワークも有効な対策方法として注目を集めるようになりました。
災害や人災で本社の機能が難しくなっても、異なる場所で業務の継続やフォローがおこなえる可能性が高いためです。
リスクに備えたオフィスレイアウトをはじめ、BCPはあらゆる面で対策を取る必要があります。
企業の今後や従業員の安全のため、積極的なBCPを推し進めましょう。