近年、企業内で重要度が高まっているのが、メンタルヘルスケアに関する取り組みです。今や自殺は、日本の社会問題の一つとなっています。特に大人の自殺には「仕事の悩み」が関わっているケースも多く、社内で積極的なケアが必要なのでは?と考えられるようになってきています。
従業員規模が50人以上の事業場の場合、メンタルヘルス対策として労働者の心理的な負担の程度を把握する検査(ストレスチェック)を1年に1回以上行うことが義務化されています。その流れから大企業では、メンタルヘルス対策を実施している割合が100%ですが、中小企業の場合は、ストレスチェック以外のメンタルヘルス対策を実施している割合が高くないのが現実です。
メンタルヘルスケアとして取り組むべき内容や、そのメリットなどをまとめます。
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000473897.pdf
メンタルヘルスケアとは?
企業としてメンタルヘルスケアに取り組む上で、まず知っておくべきなのが「メンタルヘルスケアとは、具体的にどういったことなのか?」という点です。言葉として聞いたことはあっても、具体的にどのような内容を指しているのか、よくわからないという方も多いはずです。
メンタルヘルスケアは、働いているすべての人が、健やかな状態でイキイキと仕事ができるよう、会社として気配りや援助をすることを言います。そのための仕組みを整えたり、制度を充実させたりすることも、企業ができるメンタルヘルスケアの取り組みとなります。
働く人は、心の中にそれぞれ違った悩みや不安を感じているケースも多いことでしょう。それぞれの立場に沿って、適切なケアが行われるのが理想的です。
メンタルヘルスケアに取り組むメリット
企業としてメンタルヘルスケアに取り組むメリットは、以下のとおりです。
- 生産性が向上する
- 職場の雰囲気の悪化を予防
- リスクマネジメント
- 企業イメージの向上
精神的に不安定な状態では、働き手がその能力をフルに発揮するのは、非常に難しくなってしまいます。問題を放置すれば、生産性の低下にもつながりますし、職場全体の雰囲気が悪化することもあるでしょう。
仕事を嫌々こなすような状態では、トラブルやミスも起こりやすくなります。事前にしっかりとケアすることが、リスク回避につながるコツとなるのです。
またもちろん、社員のメンタルヘルスケアに積極的に取り組む会社は、対外的なイメージもアップします。「働く人に優しい会社」として、アピール力も増すのではないでしょうか。
まとめ
企業内で新たにメンタルヘルスケアに取り組む場合、まずは社員がどのような問題を抱えていて、どのような仕組みを必要としているのか、しっかりと把握しましょう。
最初は手探りになるところがあるかもしれませんが、大企業で行われている取り組みをヒントに、今必要なことを取り入れてみてはいかがでしょうか。