2019/12/20労災はどんな時に使えるの?労災保険に関する正しい知識を身につけよう!

仕事で病気やケガをした時に、利用できるのが「労災保険」です。労働者の強い味方!ということだけは理解していても……「具体的にどんな時に労災保険を使えるのかがわからない!」という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、労災保険の特徴や概要と共に、使えるシーンについてわかりやすく紹介していきます。

労災保険とは?

労災保険は、労働者災害補償保険法に基づいて運用されている保険制度です。

仕事中・通勤中の労働者の負傷や疾病、障害、死亡などが起きた際に、速やかかつ公正に労働者を保護する目的で作られており、労災と認定されると国から給付金が支払われます。

「自分は労災保険の保険料を支払っていないから、対象外だ」と考えている方もいますが、これは誤解です。たった一人でも従業員を雇用する会社の場合、労災保険への加入が義務付けられています。その労災保険料を支払うのは、個人ではなく会社であり、会社で働く個人が何か特別な手続きをする必要はありません。

ただし経営者自身や、請負契約で働いている人は対象外です。

労災を申請できる状況とは?

業務中に、仕事によって負ったケガや病気のことを業務災害と言います。以下のようなケースで、労災が使えます。

  • 仕事をしている最中にケガをした
  • 腰に負担がかかる業務内容によって、腰痛になった
  • 過労が原因でうつ病を発症して休業した
  • 仕事中のケガで障害が残った

また通勤中の病気やケガ、障害、死亡を通勤災害と言い、以下のようなケースも対象になります。

  • 通勤途中、駅の階段から落ちてケガをした
  • 体調不良で早退し、帰り道の途中で病院に寄り、診察を受けた後に事故にあった

ただしどこからどこまでが「業務」に含まれるのか、ケースバイケースで判断を下すのは労働基準監督署です。特に通勤災害の場合、通勤中の寄り道がネックとなり、保険がおりないというケースも少なくありません。

労災保険は、労働者本人が申請するもの

労災保険について、勘違いしている方も多いのが、申請者と申請手続きについてです。

業務災害や通勤災害にあってしまった場合、労働者本人が直接申請するか、その家族・会社が代行して申請手続きをすることになります。「放っておいたら会社が勝手に申請してくれる」というわけではないので、注意しましょう。

労災の申請は、所轄の労働基準監督署に労災の請求書と病院で診断書など補償の種類に応じた添付書類を提出すればOKです。請求書は労働基準監督署か厚生労働省のホームページから所定の用紙をダウンロードし、必要事項を記入し、会社に証明の記入・捺印を受けた後に提出してください。

労災かどうかの判断するのは労働基準監督署です。もし会社が労災の証明を拒否した場合は労働基準監督署に相談し、その事情を記載した文書を添付して請求書を提出しましょう。ただし労災の申請に申請したからといって、全てのケースで労災が認められるわけではないということも、頭に入れておきましょう。

まとめ

労災は、突然自分の身に降りかかるものです。正しい知識を身につけておくことが、その後の生活や自分自身の健康を守ることにもつながるでしょう。これを機に、労災に関する正しい知識を身につけてみてください。

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