2020/04/28共働きの年金はいくら?将来を見据えた働き方の選択を

夫婦が揃って働き、家計を支える「共働き」は、現代社会のスタンダードな家族の形となってきています。共働きによって生まれるメリットは数多くありますが、その中の一つが将来受け取る年金についてです。共働き世帯が将来受け取ることになる年金について、基礎情報をまとめます。

夫婦それぞれが会社員として勤務している場合

夫婦それぞれが会社員として仕事をしている場合、夫婦それぞれが、自身の厚生年金に加入していることになります。厚生年金とは、基礎年金となる国民年金に上乗せして加入する年金制度であり、老後の生活を支える基盤となってくれるものです。

厚生年金は収入と加入期間で給付額が変わりますが、厚生労働省が発表している共働きで夫婦とも40年加入した場合のモデル例では夫が17万1,000円、妻が12万8,000円。2人の年金を合計すれば、厚生年金だけで毎月30万円近くのお金を受け取ることができます。

会社員の夫(年収500万円)と派遣社員の妻(年収300万円)の場合

厚生年金の受給金額は、毎月の給料から支払っている厚生年金保険料によって変わってきます。つまり現在の収入状況によっては、「共働きで共に厚生年金に加入しているから、老後は絶対安心」とは言い切れないということです。

たとえば、お互いに60歳まで今の年収で働くと仮定した場合、年収500万円の夫が将来受け取ることになる厚生年金額を試算してみると、月額15万円~16万円ほどになると予想されます。妻が派遣社員でも厚生年金への加入は可能ですが、年収が300万円の場合の年金額は月額約12万円程度となるでしょう。

自分たち夫婦の場合はどのくらいもらえる予定なのか、手元のデータをもとにチェックしてみてください。将来のプランを考えた上で、今の働き方についても考慮できるのではないでしょうか。

会社員の夫(年収500万円)とパート勤務の妻(年収100万円)の場合

共働きにもさまざまなタイプがあり、意外と多いのが会社員の夫とパート妻というパターンです。妻の年収が100万円程度で、厚生年金に加入するための条件に当てはまっていない場合、国民年金のみに加入していることになります。

こちらの場合、年収500万円の会社員の夫が将来受け取る年金の予想額は、月額15万円~16万円です。一方、妻の年金は基礎年金のみの月額約6万5,000円程度と予想されます。夫婦2人の年金を合算しても20万円とちょっとという計算になりますから、ゆとりある老後のためには入念な準備が必要と言えるでしょう。

今の生活を支えるために共働きを選択している!というご家庭も多いでしょう。しかし共働きを選択することで、将来受け取る年金においても非常に大きなメリットがあります。老後の生活も見据えた上で、自分たち夫婦がどう働くのがベストなのかを夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。老後に対する漠然とした不安も、軽減できるかもしれません。

≪参考サイト≫
わたしとみんなの年金ポータル|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/nenkinportal/
いっしょに検証!公的年金 | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/index.html

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