社員の育成は企業にとって大きな課題で、どのように行えばよいのかは常に試行錯誤が繰り返されています。
教育係を任されたものの、なかなかうまくいかないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、社員教育・人材育成の基本についてご紹介していきます。
社員教育・人材育成はなぜ必要なのか
社員教育・人材育成はスムーズに仕事をこなし、生産性を上げるためだけに必要なのではありません。
とくに、新入社員の場合はきちんとしたビジネスマナーを身につけ、社会人として信頼性のある人材に成長させることも大切でしょう。
また企業の理念や方針などを浸透させるなど、社員の育成にはトータル的な要素が含まれているのです。
少子化などの社会問題も相まって、人材確保が難しくなっている現代では、社員教育・人材育成は、より重要なものとなっています。
1人の社員をよりよい人材に育て上げることが、企業の根幹になり財産となるでしょう。
しかし、多忙のため細やかな教育ができず、人材育成がうまくいかないというのもよくあるはなしです。
計画的・効率的に進めることが社員教育・人材育成の鍵となってきます。
では、具体的にどのように行えばいいのでしょうか。
スキルマップの作成
どの段階でどの仕事ができるようになればいいかを明確にしておけば、個人で目標を立てやすくなります。
スキルマップは、そうしたステップごとの目標設定に向いています。
業種に応じたワークフローを作り、日々の業務を文章化しておきましょう。
例えば営業職なら、
- 自社商品について理解している
- 先輩に同行してフォローができる
- 1人で営業先に訪問できる
- 新規獲得ができる
- クレーム対応ができる
など、成長段階に応じてこなせるようになって欲しい項目を一覧にします。
各項目でさらに細かく設定しておけば、やるべきことがより明確になり、取り組みやすくなるはずです。
また、それぞれチェックをして一定期間ごとに達成度を確認すれば、何ができていないか一目でわかるため、上司もフォローしやすく自分自身でも課題が見つけやすくなります。
教育手法
企業によって、教育の仕方は同じではありません。
外回りや現場での作業が多い場合は、オフィスで座学を受けただけでは身につかないこともあるでしょう。
逆に基礎的な知識や情報をきちんと身につけていなければ、現場には行けない職種もあります。
何に重点を置くかは企業ごとに異なりますが、まずは押さえておきたい基本の教育方法を4つご紹介します。
Off‐JT
社内や研修施設などで必要スキルなどの研修を行います。
OJT
実際の業務に携わりながら、先輩や上司の指導を受けて仕事を学ぶ実践型の研修です。
1on1ミーティング
上司と1対1で行うミーティングで、仕事上の悩み相談や将来のビジョンなど、あらゆることについて話し合います。
社員のスキル向上だけでなく信頼感の向上にもつながる取り組みです。
メンター制度
上司とは別に入社歴の近い先輩が、悩み相談などを請負ってメンタル面から社員をサポートする取り組みです。
仕事ができるようになるだけでなく、失敗談や不満など何でも相談できる存在を身近に作ることが、安心して仕事に取り組める環境作りに役立ちます。
まとめ
よい人材の育成は、企業が成長していくためには欠かせません。
企業全体で社員全員のスキルアップを図れるような社員教育・人材育成が望まれています。
計画を立てて一つ一つ確認し、適切なフォローを行っていくことが、人材育成に重要な役割を果たすといえるでしょう。