新型コロナウイルス感染症で一躍脚光を浴びたテレワーク。
しかしテレワークの普及とともに、効率化への対策も必要だという声が増えてきました。
また、すべての業種がテレワークに対応できるわけではありません。
そこで注目を浴びているのが「ハイブリッドワーク」です。
■ハイブリッドワークとは?
ハイブリッドワークとは、オフィスだけではなくテレワークでも働くというワーキングスタイルです。
テレワークは自宅をはじめ、コワーキングスペースやサテライトオフィス、または社則に背かない自由な場所でおこなうことが前提とされています。
従業員が業務内容とライフスタイルに合わせて、出社・在宅を組み合わせるという働きかたがハイブリッドワークです。
最近では就職先の希望条件として「テレワーク」をプラスしている求職者も多く、人々の働きかたの意識にオフィスワーク以外の選択肢が定着していると考えられます。
その流れもあり、ハイブリッドワークに力を入れる企業も多くなりました。
■ハイブリッドワークのメリット、デメリット
ハイブリッドワークには大きなメリットが3つあります。
1.社員が自分に最適だと思える場所で働ける
自分にとって最適だと感じられる労働環境であれば、過剰なストレスを負わずに働くことができます。
また育児や介護などの事情がある人にとって、ライフスタイルに合わせて働きやすいことは社員の離職を防げるとともに、入社を希望する人材の幅が広がる可能性が高くなります。
2.生産性がアップする
最適だと思える環境を主体的に選んで働くことができるので、業務の効率化・生産性の向上に結び付きます。
3.社員のモチベーションが上がりやすい
自分で働く場所を選べる・満員電車に乗る回数が減る…など、内容は人それぞれですが、ハイブリッドワークによる環境の変化が社員のモチベーションアップに繋がりやすくなります。
いっぽう、ハイブリッドワークはデメリットもあります。
1. 社員の勤怠や業務実態の管理が難しい
社員はさまざまな場所で働くので、勤怠や業務を管理する管理職にとってはやや厳しい環境かもしれません。
また突発的なトラブルなど予定外な事態が起きた時に対応しにくい点もあり、社員が「どこにいるか」の把握は最低限おこなっておきたいものです。
2.コミュニケーション不足になりやすい
テレワークでは対面できるオフィスでは当たり前にできたちょっとした会話・雑談がしにくいという点があります。
コミュニケーション不足はストレスになりやすい傾向があり、精神衛生上の問題が生じるかもしれません。
ハイブリッドワークはメリットが多いのですが、一部の管理職にとっては気を回す部分が増える働きかたかもしれません。
■新しい働きかたとして広がるハイブリッドワーク
ハイブリッドワークはニューノーマル世代の働きかたとして今後も一般化していく可能性が考えられます。
従来の働きかたと違うことは確かで、少し強めの意識改革か必要になるかもしれません。
しかし臨機応変に上手に運用すれば、思わぬ効率化が図れる可能性も秘めているのもまた事実でしょう。