紙媒体の書類や資料は長らく用いられてきましたが、近年はオフィスのペーパーレス化が意識されるようになっています。
今まで紙媒体で業務を進めてきた企業にとって、唐突なペーパーレス化は難しいかもしれません。
しかし、ペーパーレス化には企業が注目するべきメリットが多数あるのもまた事実です。
■ペーパーレス化のメリットとは?
ペーパーレス化のメリットは数多くあります。
なかでも以下の3つのメリットには注目したいところです。
- 紙媒体での業務に必要なコストの削減
- 保管スペースの節約
- 業務効率の向上
紙媒体の業務には案外さまざまなコストがかかりますし、保管スペースも必要です。
用紙代・印刷代・郵送代・保管代…ほかにも心当たりがある人も多いでしょう。
いずれもペーパーレス化によってデジタルに移行すれば削減できる内容で、紙資源を節約できれば環境への貢献になり、企業に求められるSDGsの取り組みの一環にもなります。
山積みになっていた過去の書類のためのスペースも不要になり、解放感のあるオフィスレイアウトに変更することもできるでしょう。
また紙媒体で必要とされていた業務、例えば印刷して配布、ファイリングなどの作業は電子化によって不要となり、回覧や承認作業の時間を短縮することができます。
さらにオンラインでの情報の共有・編集できるようになることで、時間や場所にとらわれずにスピーディに業務を進めることが可能になります。
■ペーパーレス化するもの、しないものの選別も重要
ペーパーレス化は確かに便利なのですが、オフィスからすべての紙媒体を撤去するのはあまり現実的ではありません。
ペーパーレス化とはいわば電子化です。
「電子化に適した書類」を選別し、ペーパーレス化を進める必要があります。
書類によっては電子化に適していない種類もあるでしょう。
そのような書類は紙媒体での取り扱いを継続するか、仕様変更をおこない、今後は電子化を目指す方針を採用するのも有効な方法です。
また、オフィス移転を契機にペーパーレス化を推し進めるケースもあります。
ペーパーレス化を意識したオフィスレイアウトを移転先に用意することにより、企業の方針や従業員の意識をペーパーレス化に転換させやすくなります。
■ペーパーレス化の導入で注意したい点
ペーパーレス化の導入では、事前準備や従業員への啓発に注意が必要です。
一気に電子化を推し進めようにも膨大な手間暇がかかるため、少人数では対応しきれない企業も多いでしょう。
その際にはオフィス全体で電子化を意識した行動が求められます。
電子化を推し進めるにあたっても、データの取り扱いやセキュリティ教育など、従業員に対する啓発とスキルの習得が重要です。
ペーパーレス化移行作業の開始時点では混乱が生じるかもしれませんが、企業にとって多くのメリットを有しているのも確かです。
綿密な計画を立て、根気よくペーパーレス化を推し進めていきましょう。