ひと昔前なら反対論も多かった「スーツにリュック」ですが、最近は若い世代を中心にビジネスリュックと呼ばれるタイプのリュックサックの人気が定着しており、リュックを背負って通勤するビジネスパーソンの姿も日常的な光景になっています。
実際にリュックタイプの通勤バッグを使うと、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
通勤用のバッグを選ぶ基準とは
外回りをする営業か、オフィスで作業する内勤かによってバッグに入れるものは異なってきますが、一般的に通勤用のバッグを選ぶ際に重視する機能は「軽量・収納力・耐久性・防水(撥水)性」の4点といえるでしょう。
ビジネスリュックの多くが、これらの4つの機能にフォーカスして設計されており、デザイン面でもビジネス仕様のものが選べるようになっているので、通勤用のバッグとして定着したのも当然の流れといえるかもしれません。
ビジネスリュックで通勤することのメリット
・両手が空く
リュックを背負ってしまえば両手が自由に使えるので、スマートフォンの操作や買い物の支払いなどがしやすくなり、雨の日に傘を差さなくてはならない時でも片手を空けておくことができます。
また両手が空くことで、荷物カゴがないロードバイクのような自転車にも安全に乗ることができるため、より快適でスマートな自転車通勤も可能になります。
・身体への負担が減る
カバンを決まった腕だけで持ったり、片方の肩だけに掛けていると、筋肉のバランスが悪くなったり、骨格が歪んでしまうおそれがありますが、リュックの場合は両肩に均等に負荷がかかるので身体への負担を減らせます。
・フットワークが軽くなる
背中にフィットするというリュックの性質上、手提げカバンでは得られない「バッグとの一体感」をもちながら機敏に行動することができます。
またパソコンや紙資料などの重い荷物を入れても背負うことで重さを軽減できるので、荷物を持ち運びが楽になります。
ビジネスリュックで通勤することで生じるデメリット
・荷物を取り出しにくい
体の後ろに背負ってしまうため、手提げタイプのブリ―フケースや肩掛けタイプのトートバッグなどと比べて、荷物を取り出しづらいというデメリットがあります。
・背中の汗や蒸れが気になる
背中に熱がこもるため、汗や蒸れに悩まされる傾向にあります。
・衣類がシワになる・傷む
肩と背中の部分が摩擦されるので着ている服の生地が傷みやすく、特にスーツはシワになったり、型崩れしてしまうおそれがあります。
・周囲に対する配慮が必要
電車内ではリュックは前に抱えるか網棚の上に置くように注意喚起されており、電車以外の場でも周囲の迷惑にならないように気づかいが必要です。
まとめ
ビジネスリュックはリュックの特性ゆえのデメリットもありますが、その機能性は非常に高く、多様化するワークスタイルとともに進化し続けている通勤バッグといえるでしょう。
「ビジネスシーンに合わない」「カジュアルすぎる」といった根強い反対論もありますが、持ち手や肩掛けショルダーが付いた2WAY・3WAYタイプのビジネスリュックなら、TPOに合わせた使い分けも可能です。
就業規則でリュック通勤をNGとなっている場合、今一度ビジネスリュックの機能性と利便性を鑑みて、規則を見直してみるのもよいかもしれません。