2023/06/27年末調整と確定申告の違いは?会社員でも確定申告義務があることも

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通常、会社員の納税方法としては年末調整があげられます。

会社員の多くは、年末近くに経理から年末調整の書類を渡され、期日までに提出するようにと求められた経験があるでしょう。

そのほかの納税方法としては確定申告があります。

確定申告といえば自営業や年金受給者などがするものというイメージがあるかもしれませんが、条件によっては会社員も申告義務が発生します。

年末調整と確定申告の違いは?

年末調整、確定申告ともに、その目的は所得税の算出と支払いです。

1年間の所得をもとに計算され、適切な税額を国庫に納めなければいけません。

年末調整は企業が従業員の代わりに手続きする納税方法です。

企業側が所得税を計算し、毎月の源泉徴収との差額を還付(または徴収)します。

対象は正社員だけではなく、アルバイト・パートなど非正規雇用者も含まれます。

一方、確定申告は自営業・フリーランス・年金受給者などが主におこないます。

1年間の所得と税額を自分で計算し、必要な所得税を納めます。

納め過ぎた税金があれば、申告後に税務署が手続きをして還付金を支払ってくれます。

会社員でも確定申告が必要なケース

会社員は原則的に企業が年末調整をおこないますが、場合によっては確定申告が必要です。

以下の条件にあてはまる人は、年末調整に加え、個人で確定申告をおこないましょう。

  • 年収2,000万円以上の給与を得ている人
  • 副業で経費を差し引いた利益が20万円を超えた人
  • 2ヶ所以上の会社から給与を得ている人
  • 株やビットコインなどの売却による利益がある人
  • 不動産所得がある人
  • 保険の満期、解約返戻金が一定額を超えた人
  • そのほか税務署が定める項目に該当する人

確定申告の時期は年末調整と違い、毎年2月中旬~3月中旬です。

慣れないうちは書類の記入方法や該当項目などに戸惑うかもしれないため、税務署が設けている相談窓口を利用するのもおすすめです。

確定申告をするとおトクになる例も

「必ずしも確定申告をしなくてもいいが、するとおトクになる(還付金が受けられる)」というケースもあります。

  • ふるさと納税など一定の団体に寄付をした人(寄附金控除)
  • 医療費が年間10万円を超えた人(医療費控除)
  • 対象の医薬品を12,000円以上購入した人(セルフメディケーション控除)
  • 住宅ローンを組んだ1年目の人(住宅借入金等特別控除)

前述の項目と違って申告しなくても脱税にはなりませんが、このような項目に該当するのであれば一定の還付金が受けられるため、確定申告がおすすめです。

ただし医療費控除とセルフメディケーション控除は同時に受けられないので、よりおトクなほうで申告しましょう。

また、年の途中で退職して年末調整を受けていない、年末調整での申告漏れ、年末調整後に結婚などで配偶者控除の対象になったなど変更があった場合も確定申告をしたほうがいいでしょう。

年末調整、確定申告ともに大切な納税です。

うっかり忘れていると税務署からペナルティを課される場合もあるため、ぜひ早めに対応しましょう。

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