2019年8月のさと、うま 未来の地図帳@河合雅司

不動産。
この業界をとりまく環境は様々な事象、歴史によって変化してきた。
形状、構造、規模、用途。
今では電気、水道、ガス、道路、公共施設と同じく、欠かすことのできない社会インフラのひとつだ。

私たちはそのなかでも事業用の不動産に特化した事業を行っている。
マンションや戸建て住宅よりも、事務所や店舗といった事業用不動産と言われる分野だ。
とはいえ長く時間を費やす場所、雨風をしのぐ場所、仕事をする場所、買い物をする場所、エレベータを待つ場所。
ありがたいことに皆様に多く様々利用していただいている。
皆様がいるからこそ成り立っているのである。

利用いただく方々がいてこそだ。

しかし一方、日本社会では切実な事象が起きている。
ニュースや新聞でも耳にしているキーワード「人口減少」だ。

まずは総務省統計局のホームページをチェックしよう。

【令和元年8月1日現在(概算値)】
<総人口>1億2623万人で,前年同月に比べ減少▲26万人(▲0.21%)

参考:統計局ホームページ/人口推計(令和元年(2019年)8月概算値)(2019年8月20日公表)
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html

日本の総人口のピークは2008年の1億2808万人であるから、この11年間で約185万人、1.4%の人口減少である。
185万人を例えると、おおよそ福島県の人口に近い。
前年同月比でマイナス26万人というのは、1年間で東京都港区に匹敵する都市が消滅したことに等しい。
ご存知のとおり、日本は世界において最も人口減少が顕著であり、さらに付け加えると少子高齢化も進んでいる国である。

本書は人口減の我が国を真剣に見つめ直す機会となる。
記載あるように本書はあらゆるデータを駆使し、著者の主観や希望観測を徹底的に排除されており、数字で的確に表現されており、真剣に読めば読むほどこの国の未来にゾッとする。

考え、そして受け止めてほしい事実がここにはあった。
このきっかけをいただいただけでも、本書を手にしてよかったと感じた。

とはいえ、事実は避けられない。
現実、未来を受け入れる必要がある。

ただし、それは決して悲観的になることではない。
この国を愛し、この国を培ってきた祖先を思い、この国を守り、より高めていく。

なんだか勇気が湧いてきた。
私たちはこれまでないほど全力で活きる理由があるのだから。

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■参考サイト
将来推計人口・世帯数 | 国立社会保障・人口問題研究所
http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Mainmenu.asp


タイトル:未来の地図 人口減少日本で各地に起きること
著  者:河合 雅司
発  行:2019年6月20日
発行所 :株式会社講談社

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