2017年12月のさと、うま ユニ・チャーム共振の経営@高原豪久

先日、弊社社外取締役である高原利雄取締役のご厚意により、
特別に許可をいただきまして創業の地である
愛媛県四国中央市のユニ・チャーム共振館を訪問いたしました。
共振館は創業者であり現取締役ファウンダーの高原慶一朗氏が、
1961年に設立してから現在までの成功と失敗が詰まった大変貴重な場所です。
これまでの商品やお客様からの言葉、苦労、失敗、
高原氏が書き残したノートなど、勉強になることばかりで貴重な時間になりました。

うかがう前に勉強をと思い手にした本が高原豪久社長の「共振の経営」。
2012年の日本経済新聞電子版「経営者ブログ」で綴られた内容をもとに出版された書籍です。さとうま

共振の経営とは、日々の工夫や知恵が現場と経営のあいだを
行ったり来たりする「振り子」のような共振。
これこそ、私が目指す「現場の知恵を経営に生かし、
経営の視点を現場が学ぶ共振の経営」の出発点です。
・・・と中には記されており、ユニ・チャーム経営の原点や
本質がめいいっぱい詰まっています。

例えば、
にせものの現場主義に惑わされるな。
【現場の経験=現場主義】ではありません・・・
本当の現場主義というのは、経営上の判断を行ううえでのヒントや
答えを得るための情報を探しに現場へ行くことです。
現場の知恵を経営課題の解決に生かすための行動です・・・

訪問し、話し合いをし、取引先をまわる・・・
当然ですが現場主義に徹した行動に違いありません。
しかしその行動はどこまで真剣で、集中していて、
生かすヒントを得るまでに成果に繋がっていたのか。
さらにはお互い得てきた情報を徹底的に発信しあい、
課題解決に生かし合うほどの現場主義だったのか・・・と問われると、
正直自信がありません。
真の現場主義とは行って終わり、知って終わり、共有して終わりではなく、
当然ですが生かされてこそ生きるのだと考えさせられます。

また、「褒め言葉はバカになるー順境に流行る5つの病」という項があります。
こちらは著者の座右の書である新渡戸稲造の「修養」第11章にある
「人生の危機は順境で起こる」にある5つの危機からきています。

①怠慢(たいまん)
②怠惰(たいだ)
③恩義、信義を忘れる
④不平不満が多い
⑤調子に乗りすぎる

「順境」を調べると「万事が具合よく運んでいるような境遇」とあります。
順境にあると言われることが多くなったユニ・チャーム社が、
そんな今ほど危機に直面したことがないと著者は記しています。
それは順境にあってはこれら5つの病が発生しやすく、
すでにどれかが発症してしまっているかもしれないからと。
褒め言葉は時として「バカになれ、バカになれ」と
言われているのに等しいことに気がつかないといけませんとあります。

弊社にも「良いときこそ本当の試練」というフィロソフィがあります。
誰しも人はうまく行った時に、「少しくらいは・・・」と緩みがちですが、
良い時は業績が上り調子、右肩上がりのグラフが続く時です。
ただしそれは業績のグラフを山のように見直すと、
険しい山を登っている時でもあります。
険しい山を登るには、気の緩みなど微塵も無いはず。
降りるときは一瞬です。
だからこそ一歩一歩を確実に、そして成長を伴う登り方をしなければなりません。

とても分かりやすく表現されており、大変参考になりました!
即みなで共有して強いチームづくりを頑張ります。

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■参考サイト
1位コマツ、2位ユニ・チャーム 「社長力」ランキング2017 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
https://forbesjapan.com/articles/detail/17825

約15年間で売上を3倍にしたユニ・チャームグローバルに通じる理想人材の6要件とは?
ユニ・チャーム式 自分を成長させる技術 | ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/92273

タイトル:ユニ・チャーム共振の経営
著  者:高原豪久
発  行:2014年6月23日
発行所 :日本経済新聞出版社

RP さと、うま