2019年2月のさと、うま スウェーデン式アイデア・ブック2@フレドリック・へレーン

前月のアイデアブックが気に入ったので、続編の2を購読。

続編は大人と子供の日常の会話から、発想のきっかけを見いだすヒントへとつながっていきます。
子供の抱く純粋な疑問や行動、表現を、大人が思い込み、決め打ち、経験則といった言葉を返すことから描かれています。

まずは一例を文中から。

パンケーキを焼き終わったところで、お父さんは男の子に声をかけました。
「おーい、パンケーキにジャムを塗るかい?それともアイスクリームにするかい?」
男の子の答えは、「ケチャップつける!」
パンケーキにケチャップは合わないよ、とお父さんは言いましたが、男の子は聞きません。
「ためしてみるんだ!」
ケチャップをつけたパンケーキにかぶりついて、男の子は言いました。
「すごぉぉく、おいしいよ!」

自分のアイデアを試す機会がないと、創造性は衰えます。
何が正しくて、何が間違っているのかを教えるのは大切ですが、それと同列にパンケーキとケチャップが合わないと教えるのは間違いです。

ビジネスの場においても、同じような思い出、ありませんか?
速さや正確さ、いつも一緒のほうがラク、といった要素があることはもちろん否めません。
しかしそればかりになると、実は「こなす」ことが仕事をしているつもりになってしまい、気がついたときにはルーティンしかできない、チャレンジをしない人や組織になってしまいます。
フリーアドレスやシェアオフィスといった働き方の変化も、まさにその環境を打破するためのきっかけ造りに他なりません。

スゥエーデンの文学家、オーギュスト・ストリントベルクの言葉です。
「子供は演劇ごっこをしたり、絵を描いたり、落書きしたりする。それは、芸術が元来、遊びであることを証明している。遊びが仕事となり、高い完成度を持つまでに昇華されると、それが芸術と呼ばれるのだ」

また、パブロ・ピカソは子供たちの絵を見たとき、感嘆して言いました。
「この子たちの年齢の頃、私はラファエロのように絵を描くことができた。しかし、子供のように絵を描けるようになるまでは一生かかった」

スゥエーデンは移民が多いこともあり、ダイバーシティ、グローバル化、イノベーションの国とも言われる国家です。
どのような国籍、性別、役職であっても、敬意を払い、自分が思いもしなかったアイデアが良いと思えば褒めて受け入れるそうです。
そして自分と違う考えを受け入れる柔軟性があるからこそ、イノベーションが当たり前のように起こるのでしょう。
労働生産性はOECD加盟国36国のうち12位(日本は21位)。
また北欧5国のノルウェー、デンマーク、スゥエーデン、フィンランド、アイスランド、すべてが日本より労働生産性は上位です。

アイデアは北欧から学ぼう!

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タイトル:スウェーデン式アイデア・ブック
著  者:フレドリック・へレーン
発  行:2006年7月27日
発行所 :ダイヤモンド社

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