2020年もあと数日。
今年が新型コロナウイルス一色になるとは誰が予想できただろう。
東京地方では8月の猛暑日11日と観測開始以来の最多だったことなど、記憶の片隅程度によるほどだ。
参考:8月まとめ 記録的な酷暑と次々台風発生 (日直予報士 2020年08月31日) – 日本気象協会 tenki.jp
https://tenki.jp/forecaster/t_yoshida/2020/08/31/9559.html
東京2020オリンピックが開催延期になるなんて、チケットを買うためにひたすらネットと向き合ったあの時間さえも忘れさせた猛威。
一方、ステイホーム、在宅勤務、時差出勤、サテライトオフィス、WEB会議と、身の回りや行動そのものが大きく変化した年になった。
そしてそれは職場でも、同業種同士でも、ぼんやりと差となりつつあることを実感せずにはいられない年となった。
2020年最後の一冊は、今から5年後制覇する企業について描かれた書籍をピックアップ。
著者の山本氏の破壊的経歴は参考サイトよりご覧いただくとして、現在はDNX Venturesに籍をおいてらっしゃるそうだ。
「DNX Ventures?」
「ん、昨年訪問したとこじゃない」
・・・はい、昨年のシリコンバレー研修でお邪魔していたところだ!
DNXの北村様、その節は大変お世話になりました!
まず冒頭の「はじめに」がおもしろい。
ぜひ読んでいただきたいので表現はせず、感想だけ述べると「ああ、来るかもな」といった印象。
未体験だが間近に迫る未来に胸が高鳴る。
本書の主人公は11の米国企業。
Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft、Netflix、テスラ、クラウドストライク、ロビンフッド、インポッシブル・フーズ、ショッピファイ
日本に上陸している企業もあるので、皆さんなにげなく利用しているのではないだろうか。
個人的にはクラウドストライクとインポッシブル・フーズが特に気になる企業。
インポッシブル・フーズは今年9月のブログでもピックアップした世界の食糧生産システムに危惧し代替肉を取り扱う企業だ。
2020年9月のさと、うま フードテック革命
https://search.sunfrt.co.jp/blog/staff/yby/p14207/
そういえばGAFA+Mと呼ばれる5社の時価総額が5月に東証1部を超えたことも。
【1分解説】GAFA+Mが東証1部全上場企業の時価総額を超えた日|Knight@中小企業診断士|note
https://note.com/shunkonya/n/ne9c822ac9a41
なかでもオススメする章が第2章の冒頭。
「業種の壁崩壊とコングロマリット化の再来」とあり、本業を決めない企業が勝つ
~時代は常に変化していて、次から次に新しい技術やサービスが登場する。これらの時流を早くキャッチアップすることが重要であり、なんの業界であるかどうかは関係ないからです。そしてこのようなスタンスでいることが重要であることを、AmazonやGoogleは理解しているのです~オリンパスが84年続いたカメラ事業から撤退を表明しました。それまでオリンパスとしては当然、性能のさらなる強化など同業者への対策はとっていたことでしょう。しかし彼らの足をすくったのは、スマホカメラでした~
オリンパスのカメラ事業撤退はいつだったか?
そう、今年、2020年。
カメラ大衆化の旗手、オリンパスが退場: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60765810V20C20A6000000
記事にもあるように撤退理由はスマホや競合他社との競争争いのようだが、累積赤字で1000億円を超えていたとある。
海外でもGEやIBMがオリンパスと同じく苦戦を強いられている。
日本企業ではSONYとソフトバンクが本業を変えながら成長している企業として紹介されているのが救いだ。
このようなケースで様々な業界と11社との捉え方、考え方、動き、差、将来性などを分かりやすく紹介してあるので、大変読みやすい。
そして何よりも「なるほど!」といったチャンスも多く見つかった。
読みやすい書籍、年末年始にどうぞ!
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■参考サイト
DNX Ventures | 山本 康正 | B2Bスタートアップ特化の日米VCファンド
https://www.dnx.vc/teamjp/yasu-yamamoto
山本 康正 | 著者ページ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
https://toyokeizai.net/list/author/%E5%B1%B1%E6%9C%AC_%E5%BA%B7%E6%AD%A3
タイトル:2025年を制覇する破壊的企業
著 者:山本康正
発 行:2020年11月6日
発行所 :SB新書