今月のみしば USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?@森岡毅

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (553x640)

USJは2001年の開業年に年間1100万人を集客しながら、その後、700万人台まで落ち込んでいました。
しかし、お金もない、人も足りない、そのような崖っぷちの状態から
「後ろ向きに走るジェットコースター」など、ずば抜けたアイデアを次々に繰り出しヒットを連発させ、ここ3年間でめざましい成長を遂げています。
この本はUSJを“3段ロケット構想”でV字回復させた立役者、森岡毅CMOの初著書です。

その中でも、第6章の「アイデアの神様を呼ぶ方法」で述べられていることが非常に印象的です。

アイデアを生み出すにあたり、最初に最も大切なことは、何を必死に考えればいいかわかっていること。
そもそも達成すべき命題は何か(目的)。
目的達成のために何に集中して取り組むのか(戦略)。
具体的にどのように実現させていくのか(戦術)。この戦術がアイデアとなる。

アイデアを思いつくためには日頃から蓄積された「豊かな情報=ストック」を蓄えること。
自分が誰よりも知っている分野を作り出し、そこに共通する趣味に費やした時間と情熱は半端ではない。
また自分一人の中で全ての分野のストックを蓄積するのは難しいので、
それよりも蓄えている人の力をうまく活用する。
何事も気づかないこと、知らないことは考えられないのである。

考えるポイントを明確化し、豊かな情報(ストック)を活用したら、
あとは、考えつくまで考え抜くこと。
「アイデアは絶対に見つかる。すでに存在しているのに自分が見つけられていないだけだ」

コロンブスの卵のようなアイデアは、後で考えてみると「なぜもっと早く思いつかなかったのだろう」と思うような、一見して簡単で何でもないようなことが多いのかもしれません。

アイデアの神様は決して淡白な人には微笑みません。
情熱を注ぎ、来る日も来る日も、寝ても覚めても諦めずに考え続けた人に微笑むのです。
一度でいいから、脳が疲れるまで、意識が遠のくまで一つのことに没頭し、アイデアが自分の頭の中から生まれるというより、どこか遠い上の方から降ってくる感覚を体験してみたいものです。

USJに興味がある人ない人に関わらず、一度この本を読み、自分の中に降りてきたアイデアを自らの手で実現させてみてはいかがでしょうか?

ぜひ、ご一読ください。

RP みしばかずゆき

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タイトル:USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
著  者:森岡 毅
発  行:2014年2月28日
発行所 :株式会社KADOKAWA