2019/07/17BCPと共に注目される、BCM。その内容と具体的に必要な対策とは?

企業にとって、さまざまな問題が起きた際に、どう事業を継続していくのかが重要な課題となります。こうした問題は、ある日突然やってくるもの。会社全体でしっかりと対処し、その傷を最小限にするために、事業継続計画(BCP:Business Continuity Planning)を作成するケースも増えてきています。

近年、BCPと同様に注目されているのが、事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)です。
具体的に、BCMとはどのようなものなのでしょうか。知っておきたいポイントをまとめます。

計画倒れにならないために

有事の際、できるだけ素早く通常業務に戻るため、企業がそれぞれの準備・対策をまとめておくのがBCPです。この計画があることにより、「いざという場面においても、それぞれの部署がしっかりと動ける」と考える方は多いことでしょう。

しかし計画はしょせん計画であり、有事の際に本当にきちんと機能するものなのかどうか、わからないという側面もあります。ここで注目されるのが、BCMなのです。

有事の際に事前計画を活かすためには、やはりそれ相応の準備が必要となります。計画に基づいた対策を実施すると共に、企業全体への教育・訓練を行うことが大切です。またこれらを行ってみると、新たな問題点も見つかることでしょう。それにどう対応していくのか、状況によっては計画を手直しする必要もあるかもしれません。

このように、BCP(事業継続計画)を実践することを、BCM(事業継続マネジメント)と言います。

BCM対策で重要なポイント

有事の際に重要な意味を持つBCMですが、実際のところは、BCP止まりで物事が停滞している……という企業も決して少なくありません。取りあえず計画を立てたことで、対策として満足してしまうケースです。

BCMを適切に進めていくためには、社内環境を整えることが大切です。
BCM対策として重要なポイントは、以下のとおりです。

  • 経営層による、BCMの重要性の認識
  • 社内全体でPDCAサイクルを回していくために必要となる仕組みづくり
  • 各部署の連携体制を整えること
  • 訓練、教育、人材育成のための基盤づくり
  • BCM全体への客観的な評価

社内でこれらの項目を意識した取り組みを行っていくことが、BCM対策となります。BCM対策として、専用プランのサービスを提供している企業もありますから、こうしたサポートも上手に活用してみてはいかがでしょうか。

BCPをより使える形に整えていくために、欠かせないのがBCMです。きちんとBCM対策を行っておくことが、有事の際に問題を乗り越えるための力になってくれることでしょう。企業全体で、一度しっかりとBCM対策について意識してみてはいかがでしょうか。

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