2019/09/25賃貸オフィスを探すなら、知っておきたい「定期建物賃貸借契約(定期借家契約)」の特徴とメリット

賃貸オフィスの移転を検討した際にはその過程において、これまであまり耳にしたことがない言葉に触れるケースも少なくありません。「定期建物賃貸借契約(以下「定期借家契約」)」もその一つです。

オフィスを借りる際のトラブルを避けるためには、その契約内容について正しく把握しておくことが大切です。今回は、定期借家契約についてわかりやすく解説していきます。

定期借家契約の特徴は、契約の更新がないこと

一般的なオフィスの賃貸借契約は、契約の更新を希望すれば、原則として借り続けることができますが、定期借家契約は、契約の更新がなく、定められた契約期間が満了した時点で契約が終了となり退去することとなります。

ただし貸主と借主との間で合意できれば再度賃貸借契約を結ぶことで、オフィスを借り続けることができしょう。この場合も再契約ということになりますから、新たに敷金・礼金・仲介手数料などを支払う必要があります。

定期借家契約のメリット・デメリット

定期借家契約は、貸主にとってメリットが大きいとされていますが、借主にもメリットがあります。

短期契約が可能

通常の賃貸借契約は1年以上が原則なのですが、定期借家契約では1年未満から期間を限定した契約になるため、貸主は建物の取り壊しまで、借主はオフィスの建て替えの間だけといった一定期間だけ貸したい・借りたいというニーズに応えることができます。

貸主は賃貸経営の戦略を立てやすい

通常の賃貸借契約であれば、よほどのことがない限り貸主は借主を強制的に退去させることはできません。しかし定期借家契約を結んでおけば、賃貸期間はっきりしているので貸主としては賃貸経営の戦略を立てやすく、問題を起こす借主などは再契約に合意しなければ退去させられるので借主間のトラブルを減らし、借主の質をある程度保つことにも繋がります。

借主にとっては、以下のデメリットもあります。

  • 気に入った物件であっても、再契約できなければ契約の更新ができない
  • 契約期間内の解約は、原則的にできない

しかし貸主側も、借主側のデメリットを考慮した上で、相場よりも賃料などを安く設定していたり、入居審査を通りやすくしているケースがありますので、普通の賃貸借契約と比較すると良い条件の物件が借りやすい傾向があります。

契約について悩んだ時には、不動産会社に相談を

今回は、定期建物賃貸借契約について解説しました。活用次第でメリットが増える定期借家契約物件を視野に入れることで、より幅広い物件の中から好みのオフィスを選ぶことができます。

また物件によって契約内容は変わりますので、わからないことやメリット・デメリットについて不安なことがあるときには、不動産会社の担当者に相談しながら確認してみてください。不明点がないようにしておくことが大切です。

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