オフィスでの暑さ対策について、みなさんはどのくらい意識されているでしょうか?
熱中症の危険性が高い野外や工場などでは暑さ対策が徹底されますが、デスクワークが主体のオフィスでは暑さへの対策意識はまだまだ低いかもしれません。
室内にエアコンが完備されていても、十分とは限りません。
より快適に働ける職場にするためにも、オフィスでの暑さ対策をあらためて見直しましょう。
オフィスの快適な温度とは?
会社は従業員が安全かつ快適な環境で働けるように、オフィスの環境を整える義務があります。
『事務所衛生基準規則』では空調設備がある場合、オフィス内の気温は18℃~28℃、湿度は40%~70%になるよう定められています。
しかし、この設定が実際に快適かどうかは、オフィスによって、また人によって差があるでしょう。
たとえば同じ室温でも梅雨のように湿度が高ければより暑く不快に感じますし、エアコンからの風が直接当たる場所かどうかでも変わります。
快適な室温にするにはオフィスの広さに対するエアコンの台数、エアコンの性能などの設備以外にも考える必要があります。
オフィスを暑くする原因
オフィスを暑くする原因としては外気温が筆頭にあげられますが、それ以外にもオフィスを暑くする原因はいくつか考えられます。
1. 電気製品からの排熱
パソコンなどの電気製品の動作には発熱が伴うため、機械が密集する場所は特に高温になりやすいです。
パソコンやコピー機などの精密機械の場合、暑さによって機器自体の処理能力が低下したり、故障を引き起こすこともあるため、機器を熱くさせないための対策も必要です。
またデスクスタンドや天井灯などの照明に白熱灯や蛍光灯を使っている場合、こちらも熱源の一つとなりますのでLEDに変えるのも一案です。
2. 窓からの日射熱
窓から差し込む日差しは、オフィス内の室温を上昇させる要因になります。
特に窓際のデスクは直射日光の影響を受けやすく、暑さで作業効率もダウンしてしまうため、ブラインドやロールカーテンをおろして日射熱を防ぎましょう。
日よけの設置がないオフィスの場合は、遮熱効果のあるガラスフィルムなどを活用し、窓の断熱性を高めましょう。
空気を循環させて風通しをよくする
従業員が密集している場所や、コピー機などのオフィス機器が置かれている場所は、人や機械から発せられる熱がこもって室温が上がってしまいます。
エアコンの設定温度を適温にしても、場所によって体感温度に差が出るようでは適切な暑さ対策ができているとはいえません。
オフィス内の空気の流れを滞らせないためにはエアコンの気流を考慮に入れて、熱を発するオフィス機器や空気の流れを遮る高さのある備品の場所を配するオフィスレイアウトがおすすめです。
さらに熱がこもりやすい場所には扇風機やサーキュレーターを置いて、風通しをよくすると効果的です。
快適なオフィス環境は働く人たちの集中力を高め、仕事の効率性や生産性の向上にもつながります。
また暑さ対策は節電にも関わることなので、オフィスで積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。