近年、健康経営の重要な取り組みの一つとして注目されているのが「オフィス緑化」と呼ばれるオフィスづくりです。
緑化といえば、建物の屋根部分に緑を植える「屋上緑化」や、壁を植物で覆う「壁面緑化」など、まちづくりにおいての緑化が知られていますが、建物の内部であるワークスペースでも緑化の導入が進んでいます。
オフィス緑化とは
職場のオフィスフロアやエントランス、共有スペースなどに観葉植物などを取り入れることを「オフィス緑化」といいます。
本来、植物が成長することのないワークスペースに、人工的に植物をアレンジして、緑と共存する職場環境をつくり出すといった取り組みです。
中には斬新なデザインもありますが、人間には生まれながらに自然を好み、自然とつながりたいという本能的な欲求があるため、理にかなったオフィスづくりといえるでしょう。
オフィス緑化で得られる効果
オフィス緑化によってもたらされる効果やメリットには、以下が挙げられます。
オフィス内の空気が浄化される
植物は光合成の過程で二酸化炭素を取り入れて酸素を放出するため、天然の空気洗浄機の役割を果たしてくれます。オフィス内の空気がリフレッシュされると従業員の健康面でプラスになるだけでなく、業務パフォーマンスの向上も期待できます。
目の負担やストレスを和らげる
縁は目に優しい色といわれていますが、ここには目が色を知覚する可視光線の仕組みが関係しています。
色彩心理学においても、緑色には気持ちを安定させ、心や体の緊張をほぐす効果があるとされており、植物を見るだけでも疲れ目やストレスの対策になります。
企業のイメージを向上させる
ワークスペースの雰囲気をよくすることは、企業自体のイメージアップにもつながります。緑のある爽やかで心地のよいオフィスは来客者に好印象を与えるだけでなく、求人や広報面におけるアピール要素にもなります。
オフィス緑化のデメリットとは
オフィス緑化のデメリットといえば、植物の管理面で手間やコストがかかる点でしょう。
水やりや消毒をプロに任せられる、メンテナンスつきの観葉植物レンタルを利用すれば、維持管理の手間がかからず安心です。
また、空気を浄化する効果はないものの、緑の持つパワーを享受できるフェイクグリーンやグリーン装飾を利用するのも一案です。
ホコリや汚れに対するメンテナンスは必要ですが、本物の植物ではないため、消毒や水やりにかかる手間やコストを抑えることができます。
SDGsや働き方革命の一環としても注目
快適なオフィス環境作りは、従業員の満足度(Employee Satisfaction/ES)や幸福度の向上につながり、企業に求められているSDGsへの取り組みにも貢献できます。
閉鎖的で無機質なオフィス空間は、見た目が息苦しいだけでなく、その場で働く従業員の健康面や作業効率にも影響してしまいます。
従業員ファーストともいえるオフィス緑化の取り組みは、企業側にとってもメリットになる点が多いため、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。