2021年7月のさと、うま コロナ後を生きる逆転戦略 縮小ニッポンで勝つための30カ条@河合雅司

東京2020オリンピックが7月23日に開幕。
紆余曲折、賛否両論あるのでしょうが、テレビで拝見した
日本代表選手・関係者の活躍、コメントにリスペクト。
寝ずに応援する必要のない自国開催の恩恵を受け、
毎日少しでも代表選手の活躍をモニター越しだけど応援しよう!

今月ご紹介の著者は当ブログでも3冊目のご登場となる河合雅司氏。
私たち不動産業界にも少なからず影響を受けるであろう、
未来の地図や人口減少を主題にされた書籍が多く、
いつも参考にさせていただいている。
今回手にとったきっかけは主題ではなく、副題の「縮小ニッポンで勝つための30カ条」。
これからのビジネスアイデアになるのではと思い、読みやすい内容もあり一気に読破。

まずは購入前にここだけは確認する「まえがき」から、気になる一文をチョイス。
~コロナ禍がもたらした「変化」を詳細に見て行くと、多くは「コロナ前」からの課題であったことに気付く。コロナ禍が日本社会を変えたというより、積年の課題を可視化したというのが実情だったのだ・・・

なるほどそうかもしれない。
30カ条のうちいくつかの項目をピックアップ、紐解いてみよう。

~日本の「行政手続きのオンライン利用率」はOECD加盟37カ国中で30位という信じがたい順位である~
・・・5G時代にFAXで報告、新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAも不具合が生じていた。
はんこ出社、なんてことも・・・
そこまでデジタル化が進んでいなかったとは驚きだ。
デジタル庁も・・・・・・・まだない。
正式に創設されるのも9月1日、これからだ。
DXを正しく説明でき、実行し、成果あげることができますか?

~長寿化が人口減少を隠した~
・・・5年に1度行われる国勢調査で生産年齢人口が最も多かったのは1995年、
そこから日本の国力の陰りは始まっていて、すでに25年が過ぎた・・・
少子化はクローズアップされていたが、高齢化もあいまって総人口のピークが2008年という記憶はある。
でもビジネスマンだ、人口のピークがいつで何人、みたいな記憶力を自慢している場合じゃない。
一方通行ではなく、モノの見方を変える癖をつけなければ、自身の将来見通しもぼやけるということか。

~勤務時間の長さよりも利益への貢献度が問われる~
・・・テレワークは、仕事のすべてが自己完結となるので、社員個々の能力が自ずと明確になり・・・何よりも時間の管理能力を問われる。これは日本人の評価の中で、もっとも曖昧にされ、コストの無駄を生んできた部分だ・・・慣行を変えて生産性を上げなければ、勤労世代が減ってマーケットが縮むこれからの日本では豊かさや富は維持できない・・・
テレワークや在宅勤務、サテライトオフィスといった動きは、新型コロナウイルス以前から推進されていたことは事実だ。

各省庁、東京都らが2020年の東京オリンピックを機会にテレワーク・デイ「働く、を変える日」を指定したのは2017年。
https://teleworkdays.go.jp/2017/

もっと先の官公庁情報だと、2003年のe-Japan戦略II、というデータがある。
首相官邸|e-Japan戦略II(概要)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/ejapan2/030702gaiyou.html
なぜ問題提起されていながらも、このような未来がある程度読めながらも、ある意味自然災害である新型コロナウイルスをきっかけにするしか動けなかったのだろう?

これから先のページにある「新しい生活様式」「人生の未来年表」という、よりリアルなページは、是非お手にとってお読みいただきたい。
なにかのきっかになれば嬉しい。

一方通行感も否めないので、「さざ波・・・」発言で話題になった元内閣官房参与の高橋洋一氏の「未来年表 人口減少危機論のウソ」も読もうか?!
https://amzn.to/372Qchy
おすすめ書籍求む!

■参考サイト
2020年11月のさと、うま 未来を見る力 人口減少に負けない思考法@河合雅司
https://search.sunfrt.co.jp/blog/staff/yby/p14255/
2019年8月のさと、うま 未来の地図帳@河合雅司
https://search.sunfrt.co.jp/blog/staff/yby/p13088/

タイトル :コロナ後を生きる逆転戦略 縮小ニッポンで勝つための30カ条
著  者:河合 雅司
発  行:2021年6月18日
発行所 :文藝春秋