2016年12月のこしいし スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック@ジェームズ・ドゥティ

2016年12月のこしいし スタンフォードの (240x320)

こんにちは。
前盛社員のブックレビューが社内で開催されたサンブログアワード特別賞を受賞し、
負けていられない!!と意気込んでいるRPこしいしです。
前盛さん、改めて受賞おめでとうございます!

さて、今回の本は「マインドフルネス」について。
実はこの本を選んだ最初の理由は
「本のカバーが綺麗な水色をしていたから」なのですが・・・
(ピンクだけではなく水色も好きです!)
見た目に惹かれ、その場でアマゾンのレビューの評価を見て購入してしまいました。

みなさん、「マインドフルネス」ってご存知ですか?
私はこの本で初めて耳にした言葉です。
簡単に言うと「こころのエクササイズ」のようなもので、
欧米ではストレス対処法のひとつとして多くの研究報告があります。

社会人になって早10か月。
ストレスの原因は人それぞれではありますが、私は初めの3か月ほど、
社会人の生活リズムになかなか慣れることが出来ませんでした。
(今はだいぶ慣れました!!)

日中は常に新しいことばかりで毎日のように怒られ
(これは今も変わっていないですね・・・笑)
帰ってすぐ寝ても次の日の朝は目覚めも気分も最悪で、
仕事中はまた怒られ・・・の無限ループ。
今思えばストレスを感じていたんだなと思います。
からだの不調が心の不調に影響する、ということは
皆様もご経験があるのではないでしょうか。

この本の主人公は、アルコール中毒の父とうつ病の母を持つ貧乏な家庭に生まれ、
寂れた街で孤独に過ごしていた少年、ジム。
マジック好きな少年が、ある時偶然通り掛かったマジックショップの店員のルースに、
「幸せになれるマジック」を教わることになります。

マインドフルネスを習得するには最低でも1日1時間、
毎日の地道な練習が必要になります。

まずは体をリラックスさせることから練習するのですが、
「リラックスしたいならマッサージや温泉にでも行けば良いのでは?」
と思う方もいらっしゃいますよね。

しかしルースの言うリラックスは「呼吸」によってもたらされます。
深呼吸以外のことは考えない。
呼吸に意識を集中させ、だらけるのではなく筋肉を使って体を目覚めさせる。

この呼吸法は、急性ストレスへの脳と体の反応を利用したものです。
脳が脅威を認識したり、生存への恐怖を感じたりすると
交感神経が刺激されアドレナリンが放出し、
視床下部からはコルチゾールという成分が分泌されます。
これらはストレスホルモンと呼ばれるもので、
ストレス反応が長く続く時に心と身体に不調をきたす成分だとされています。
ルースはこれを呼吸によってストレス反応を抑えることを、
「幸せになれるマジック」としてジムに教えていたのです。

ルースは心と身体の関係をこのように言っています。
「人生にはどうしようもないことがたくさんあるわ。特に子供の時は、すべてが思い通りになるなんて考えられないわよね。なんでも変えられるなんてね。でも、からだを思い通りにできれば、心も思い通りになるの。大したことじゃないように聞こえるけれど、それがすごい力になるの」

ジムは夏休みの間、毎日ルースのいるマジックショップへ足を運ぶことになりますが、
ジムが自分の人生の扉を開けることができた原因として、
彼の「素直さ」が一つの理由となったと思います。
ルースのマジックの内容はもちろん彼の成功の理由の一つではありますが、
それ以上にルースのこの言葉を信じ、毎日1日も怠けることなく練習した結果が
彼の人生の成功のきっかけであると私は感じました。

マインドフルネスを実践した貧しい少年が医師として成功するまでの物語。
文中には脳外科医としてのマインドフルネスの解説も描かれており、
マインドフルネスのメカニズムも非常にわかりやすく記されています。
最近何だか元気がないというそこの貴方!!ぜひご一読を。
読み終わった後は心が軽くなるでしょう。

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タイトル:スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック
著  者:ジェームズ・ドゥティ
発  行:2016年11月19日
発行所:プレジデント社

RPこしいし