ゴッホな週末を過ごす

長梅雨、猛暑から明けて、やっと秋めいてまいりました。

先日家族と夕食を囲いながら、いつもの通りテレビを見ていた時に
原田マハさんの新刊「たゆたえども沈まず」の紹介と合わせて、
ゴッホの人生の軌跡をたどる特集番組が流れていました。

西洋美術に限らず、アート方面に明るくない我が家。
なんとなーくその時の内容が印象に残っていたのは
私だけではなかったようで、
数週間経ったある日のこと突然主人から
「国立西洋美術館で開かれるロンドン・ナショナル・ギャラリー展で
ゴッホやモネの絵が見られるからチケット買ったよ」
と言われ、この以心伝心な感覚にびっくりしました。

いい意味でも悪い意味でもミーハーな私たちは、
とある週末、コロナのため、予約制チケットを購入し
国立西洋美術館&国立科学博物館へお出かけしました。

美術館デビューの子供たち(小3、年長)は、
静かに絵を鑑賞することはハードルが高かったですが
ゴッホの「ひまわり」と、モネの「睡蓮の池にかかる橋」の前では
足が止まり、「すごくきれい!」と興奮していました。
そんな姿を見ることができて、親としては
少しでも影響を与えるきっかけ作りに貢献できたのかなと
安堵しながら家路につきました。
(結果的に子供たちは国立科学博物館で恐竜の化石が
一番楽しかったようです・・・)

そして、知識がなかった私はというと、
後日ふらっと立ち寄った本屋で
原田マハ著「たゆたえども沈まず」が目に飛び込んできました。
その場は一度立ち去るも、なんか気になる。。。
テレビでも紹介していたし、、、
ということで、購入することにしました。

ひとたび読み始めると、ゴッホと弟のテオとの精神的つながり、
日本人画商の林忠正との関係性、そして浮世絵をはじめとする
日本美術が西洋美術に多大なる影響を与えた背景など、
美しいフランスの季節の流れと織り交ぜながらストーリーが展開し、
あっという間に読み終えてしまいました。
モネやゴーギャンと名だたる作家も登場し、とても読み応えありました!

強烈な印象を与える「ひまわり」の絵を描いたストーリーや、
自分と同年代で命を絶ったゴッホの生涯を知り、
やはり鑑賞前に読めばよかった!というのが正直な感想ですが、
後付けでもゴッホと、それを取り巻く温かい人間関係や
時代背景を知ることができたことは、今後の美術鑑賞の時間が
より豊かになることは間違いないと思いました。

この本の表紙にもなっている「星月夜」をはじめ、
もっとゴッホの作品を見てみたい、
そんな楽しみが増えた素敵な1冊でした。

読書の秋、芸術の秋、やっと過ごしやすい季節になりました。
ミーハー心をもって、これからも色んなジャンルの本を
チャレンジするとともに、子どもとも美術鑑賞の時間を
定期的に設けたいなと思った週末時間でした。

追伸:美術鑑賞後のギフトショップにて、子供たちに人気キャラクター
すみっコぐらしが色々な作品とコラボしたタオルを発見!
即決して買ってしまいましたとさ。親子そろってミーハー。。。苦笑