7月のさと、うま 覚悟さえ決めれば、たいていのことはできる@松井忠三

覚悟さえきめれば…
覚悟。

大辞林で意味を調べると、
「危険な状態や好ましくない結果を予想し、それに対応できるよう心構えをすること」
とあります。

また、悟りを開くこと、知ること、覚えること、観念すること、あきらめること、
の意味もあるようです。

この書籍は、その「覚悟」を決め、やり抜いてきた著者が、
人を変え、会社を変え、人生を変え、大きな目標を成し遂げた仕事哲学が凝縮しています。

著者の松井忠三(まついただみつ)氏は、元株式会社良品計画会長。
5月10日出版の本書にある著者略歴には現在の会長とありますが、
2015年5月20日の株主総会にて会長職をご退任されております。

本人曰く1991年に西友から「なかば左遷のようなかたちで出向した」そうです。
良品計画は1980年に西友が1980年にPBとしてスタートしたもので、
1990年に営業権を譲り受け独立したちょうどその頃です。
ちなみに西友は旧西武グループ会社でしたが、2005年に米ウォルマートの子会社となりました。
大株主にクレディセゾンやファミリーマートがいるのが名残りでしょうか。

本書はご退任も決まっている中で書かれたものだと察しますが、
脇目もふらずに進めた経営改革により、良品計画は「無印良品」の名のもと、
皆さんご存知の通りのV字回復を達成し、
今では海外での売上比率が本国を圧倒しているほど順調です。

印象に残った項目がいくつかありましたが、
ひとつは、「自分が思いつく中で、できるだけ高い目標を立てる」ということです。
高い目標を立てることで必死になり、全力を傾けるとこが出来ると。

もうひとつは「反対意見が出ないことはやらない」ということです。
全員が「これは正しい」と思うようなことは、新しいことでもなければ、大したことでもない。
わざわざ力を使ってやるほどのことではなく、
もっと別の案を考えたほうがうまくいく可能性が高いものだと。
反対意見が出てこないときには、特にリーダーは注意が必要だということでした。

良品計画の企業ビジョンです。
「良品」には、あらかじめ用意された計画はない。
しかし、自ら問いかければ、無限の可能性が見えてくる。

自分自身に問いかけ、覚悟を決めた時、見えるものが違ってくるのだと思います。
要するに強くなれるのではないでしょうか。
必死になれるし、反対意見にもへこたれない。無限の可能性に向かって頑張れる。
社会人として、リーダーとして、人間として、
あらゆる立場においてもためになる言葉が詰まっています。

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タイトル:覚悟さえ決めれば、たいていのことはできる
著  者:松井忠三
発  行:2015年5月10日
発行所 :株式会社サンマーク出版

■参考サイト
型の無いところに「型破り」は生まれない―松井忠三会長が明かす「無印良品の、人の育て方」
日刊読むラジオ
http://www.yomuradio.com/archives/4507

良品計画会長 松井忠三│滝川クリステル いま、一番気になる仕事|連載|WEB GOETHE
http://goethe.nikkei.co.jp/serialization/takigawa/140204/

RP さと、うま

また同じ項ですが「不器用であることも才能ととらえる」ともありました。
人は誰しもが2年や3年で同じように成長するとは限りません。
器用な人もいますが、なにをやってもすぐに出来てしまうので、
成長は早いものの長続きしないこともあります。
むしろコツコツとがんばりつづけることができる人のほうが、
最終的にはより高いところまで上がっていけるのだとありました。