2019年11月のさと、うま 江戸時代はエコ時代@石川英輔

ESGに注目が集まっています。
環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字で表される3つの要素は企業経営、投資、戦略とさまざまな視点においてもキーとなっています。
その中でも環境については、不動産業にたずさわる私達には、とても身近なキーワードです。
弊社の企業哲学には、このように記されています。
「再生産不可能な資源の無駄遣いをおさえ、永続的な地球上の人類や動植物の繁栄に寄与する。」
2007年の記事ですが、弊社の意思が込められた代表的な事例をご紹介いたします。

自然とオフィスが共生するコンバージョンビル | 最新不動産ニュースサイト「R.E.port」
https://www.re-port.net/article/topics/0000011506/

そもそも日本におけるリノベーションの文化は比較的新しく、1998年に日本で最初のリノベーション住宅が行われたと言われています。
私も1998年の建築学科卒の人間です。
大規模修繕は以前からありましたが、リノベーション、リニューアルといった事業を日本において聞いた記憶はありません。

この時代、1995年から2005年には市町村大合併により、3,300ほどの市町村数は1,700ほどに合併。
そしていわゆるバブル崩壊後の「失われた10年」と言われる時代。
温室効果ガスの削減などを目指した1997年の京都議定書。

リノベーション、地球環境を大切にすべく、日本全体が舵をとった、取らざるを得ない状況だったのではないでしょうか。

書籍に戻ります。
江戸時代は循環の社会が成り立っていました。
なぜ?
まず当然ですが電気がありませんので、すべては人力または動物の力で成り立っています。
電気がないということは動力もありません。
家に帰ってエアコン、冷蔵庫、ドライヤー、照明、もちろんスマホも動かない状態です。
ですから住む場所、向き、素材、太陽の動き、虫の鳴き声といった自然と必然的に循環する必要があったのです。
刃物、織物、陶器など、伝統工芸とされる品々も、自然素材+自然環境の力だけで作られているものが受け継がれたものです。
もうこれだけでエコ社会です。

本書は江戸時代の生き方について、挿絵を散りばめながら分かりやすく解説していて、とても読みやすいです。
難しく考える前にまずは先輩、先祖の叡智を知ってみてはいかがでしょうか。
エコを入口に江戸を知るきっかけとなれますと幸いです。

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タイトル:江戸時代はエコ時代
著  者:石川 英輔
発  行:2008年11月14日
発行所 :株式会社講談社

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