2017年9月のまえもり チーズはどこへ消えた? @スペンサー・ジョンソン
「変化することは、怖いですか?」
そう聞かれた時、あなたはなんと答えますか?
その「変化」が、自分、家族、仲間の生死が関わっているとして、
その時あなたは変化できますか?
「現状維持でずっと生活できていたのだから、
そのままで一生、生活できるかもしれない。」
「売り上げは少し落ちてきたけれど、
今まで通りやっていればそこそこの利益は出るだろう。」
そのように考えがちではないでしょうか。
それは、変化に対する恐れです。
「変化=現状を変えること」であるなら、
今現在、享受している利益を損なうリスクを伴うからです。
しかし、歴史を紐解くと、人は常に変化してきました。
人だけではありません。
現在、地球上に生存している動植物は、
全て厳しい環境を生き抜いたものばかりです。
人間は、二足歩行になり、火を使い、獲物を武器で捕らえ、
作物を育てることで人口を増やしていき、文明を築き、今に至ります。
常に変化したものが生き残っていくというのは、
良く聴く言葉ですが、いざ、自分に変化が必要になった時にあなたは変化できるでしょうか。
場合によっては、変化を求められていることにすら気付かない人もいるかもしれません。
そのような人に是非読んでいただきたいのが、
「チーズはどこへ消えた?」という本です。
非常に有名な本で既に読んだことのある人も多いかもしれません。
この物語に登場するのは、
二匹のネズミ、「スニッフ」「スカリー」と、二人の小人「ヘム」と「ホー」。
この二匹と二人は、私たちの中にある単純さと複雑さを象徴しています。
スニッフのように、いち早く変化を嗅ぎ付けることもあるし、
スカリーのように、すぐさま行動を起こすこともあるし、
ヘムのように、いっそうまずいことになりやしないかと怯えて、変化を認めず、変化に逆らうこともあるし、
ホーのように、もっといいことがあるに違いないとうまく変化の波に乗ろうとすることもある。
どのような行動を取ろうと、私たちみんなに共通していることがあります。
迷路の中で自分の道を見つけ、時代の変化の中で、
望みを成就させねばならないということです。
本作品は、短い文章の中に多くを考えさせる濃い内容となっております。
1時間もあれば、読めてしまう本です。
また、大切なことがわかりやすくまとめられているので、
頭に残りやすく、読みやすいです。
進化論では、首の長い動物は、生存競争のためにそのフォルムを変えてきたといいます。
「強く望む」ことが世代を超えていつか形になるのだとしたら、
この命も、あなたの行動も、全てが無駄じゃないのかもしれません。
是非とも、ご一読ください。
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タイトル:チーズはどこへ消えた?
著者:スペンサー・ジョンソン
発行:2000年11月30日
発行所:株式会社扶桑社