Powered by
ホーム オフィス移転事例 その他 成長産業支援の拠点に選んだ、麻布台ヒルズ。オフィス移転がもたらした採用ブランディングと組織の進化
その他
業種:スタートアップ支援
2026.04.03

成長産業支援の拠点に選んだ、麻布台ヒルズ。オフィス移転がもたらした採用ブランディングと組織の進化

成長産業支援の拠点に選んだ、麻布台ヒルズ。オフィス移転がもたらした採用ブランディングと組織の進化
無料で移転相談をする
日本のスタートアップを支援し、成長産業支援プラットフォームの構築を目指すフォースタートアップス株式会社。ミッションに「(共に)進化の中心へ」を掲げる同社は、創業期から事業フェーズに合わせて戦略的なオフィス移転を重ねてきました。

特に2024年11月に実施された麻布台ヒルズ森JPタワーへの移転は、単なる増床ではなく、スタートアップを中核とする成長産業支援のパートナーでもあるベンチャーキャピタル(VC)群が集積するエリアでのコミュニティ形成と成長戦略にもとづく組織拡大のために優秀な人材を獲得する採用ブランディングも強く意識した経営判断でした。

なぜ同社は「オフィス」を重要なものとして捉えているのか。そして、700坪を超えるオフィス環境が事業や組織にどのような変化をもたらしたのか。今回は麻布台ヒルズへの移転プロジェクトを推進し、創業期よりコーポレートブランディングを担当する石橋 宗親さんにお話を伺いました。
企業プロフィール
  • 社名:フォースタートアップス株式会社
  • ウェブサイト:https://www.forstartups.com/
  • 設立:2016年9月
  • 事業内容:成長産業支援事業(ヒューマンキャピタル事業、オープンイノベーション事業など)
  • 住所:東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ 森JPタワー 31F
  • お話を伺った方:CEO室 Experience Designer / Brand 石橋 宗親さん
  • 経歴:明治大学卒業後、戦略デザインコンサルティング会社でCI・ブランド戦略に従事した後、複数企業でデザイナー・クリエイティブディレクターを歴任しました。2018年よりフォースタートアップス株式会社に参画。同社の社名変更に伴うリブランディングに始まるブランドデザインを推進し、メディアや新しいプロジェクトの立ち上げ、国内外のデザイン賞を受賞した本社オフィス移転などを牽引しています。
オフィス移転の狙い
  • 成長戦略に伴う組織拡大に必要な物理的なスペース不足の解消
  • 「ヒューマンキャピタリスト」という新たな職業の確立
  • 優秀な人材(採用候補者・求職者)に対する信頼感とアトラクトの強化
オフィス移転の成果
  • ミッション「(共に)進化の中心へ」を象徴する円形広場による一体感の醸成
  • VC/CVCが集積する立地特性を活かした、起業家・投資家とのコミュニティ強化
  • オフィスをフックとした人との出会いが拡大し、採用活動に貢献
起業家の課題を解決する「ヒューマンキャピタリスト」が成長産業支援プラットフォームの中心にいる

起業家の課題を解決する「ヒューマンキャピタリスト」が成長産業支援プラットフォームの中心にいる

—— 貴社の事業概要とミッションについてお聞かせください。

石橋さん:私たちフォースタートアップスは「(共に)進化の中心へ」というミッションのもとにスタートアップを中核とする成長産業支援事業に取り組んできました。2016年の創業以来ずっと、成長産業を生み出すイノベーターである起業家の支援に注力し続け、そのためのプラットフォームづくりに取り組んでいます。

主力となるのは、スタートアップ向けの人材支援を行うヒューマンキャピタル事業です。私たちはヘッドハンティング型の人材支援や採用コンサルティングを行っておりますが、その職業をヘッドハンターやエージェントという言葉ではなく、「ヒューマンキャピタリスト」という新しい職業として定義しています。これは、金融資本(Financial Capital)を提供するベンチャーキャピタリスト(VC)に対し、人的資本(Human Capital)の側面から起業家やスタートアップを支えるヒューマンキャピタリストとしての役割を指します。

VC/CVCが資金提供や経営支援を行うのと同様に、私たちは起業家にとって最も重要な課題であるCxOなどの経営人材やスタートアップの成長フェーズに合わせて事業を牽引するハイタレントを支援することを通じて、日本のスタートアップエコシステムの成長を後押ししています。また、人材支援だけでなく弊社のオープンイノベーションサービスや出口戦略の選択肢を提供するM&A仲介サービスなどの各種ソリューションも組み合わせて、起業家・スタートアップの成長戦略を支え続けるグロースパートナーとして活動しています。

—— 現在の組織規模や働き方について教えてください。

石橋さん:社員数は約250名です。その約7割がヒューマンキャピタリストとして活動しています。私たちのクライアントである起業家やスタートアップの方々は当たり前ですが成長意欲がとても高く、私たち自身も学び続けなければ対等に語り合うことができません。そのため、社内ツールによる業界情報の共有や勉強会のほか、オフィス内には共有ライブラリーを設け、書籍を通じたナレッジ共有が文化として定着しています。

働き方については、一部の職種でリモートはありつつも、原則フル出社としています。これはオフィスという場を「熱量の高いコミュニティ」と考えており、社員同士の日々の活発な会話やスピーディーな連携が業務推進に不可欠であるだけでなく、起業家や投資家が連日オフィスに来社されることで生まれるコミュニケーションや偶発的な出会いから生まれるイノベーションを重視しているためです。

「場所」が持つ力を信じて。創業期からオフィス移転を重ね、麻布台ヒルズに至るまでの軌跡

「場所」が持つ力を信じて。創業期からオフィス移転を重ね、麻布台ヒルズに至るまでの軌跡

—— 創業期から現在に至るまで、戦略的にオフィスを移転されています。過去の移転にはどのような背景があったのでしょうか。

石橋さん:創業期、まだ現東証プライム上場企業(旧東証一部)子会社の新規事業部門だった頃は西新宿のオフィスの一角に置かれたデスクから始まりましたが、分社化を見据えた段階で赤坂のアークヒルズフロントタワーのレジデンスマンションの一室に移転しました。代表の志水は「立地」と「働く人が前向きになれる環境」を重視していました。当時の赤坂アークヒルズ内にJVCA(日本ベンチャーキャピタル協会)があり、投資家と一緒に起業家を支援する私たちには戦略上もメリットがある立地でした。

オフィスに滞在する時間は、人生の中でもかなりの割合を占めます。例えば、1日8時間、週5日のオフィス勤務を前提とした場合、1年間(約8,760時間)のうち約2,000時間を職場で過ごす計算になります。社員数で掛け算をすれば、それだけ多く人が生きる時間を企業は扱っているということになります。

だからこそ、オフィスで過ごす時間が働く人にとって不快で不便だと心身にも影響し、結果として生産性にも影響が及びます。さらに私たちは最先端の新産業創出を支援する立場ですから、当時無名だった自分たちのブランディングという観点でも、他社とは差別化ができて、自分たちの「世界観」を表現できるオフィスを目指す必要がありました。

その後、組織拡大に伴い六本木一丁目の泉ガーデンタワーに移転し、さらに2024年11月の麻布台ヒルズへの移転へとつながります。

—— 今回の麻布台ヒルズへの移転において、立地選定の決め手となったのは何でしょうか。

石橋さん:オフィスの「立地」と聞くと交通の利便性や駅からの距離をイメージすることもあるでしょう。もちろんそれらも大切ですが、私たちは「成長産業支援のために誰と組んでそれを成すのか」「どのようなコミュニティをこれから形成していくのか」を重視して立地を選定しました。私たちは、支えるべき起業家のために、常にVCのみなさまと一緒に歩んできた経緯があります。

麻布台ヒルズには日本初の大規模なVC/CVC集積拠点「Tokyo Venture Capital Hub」が開設されました。弊社グループが中長期的な企業価値向上を目指すうえで、国内外のVC/CVCとより一層の連携が必要であることから、この場所で活発な人的交流を通して、既存事業の拡張や新規事業の創出に向けて取り組んでいます。

金融資本と人的資本の支援者が物理的に隣接し、様々なステークホルダーやエコシステムのプレイヤーが集うことで、社会関係資本も強化され、スタートアップエコシステムを強化する環境が整います。虎ノ門ヒルズには「CIC Tokyo」などのイノベーションコミュニティもあります。麻布台・虎ノ門エリアの人的交流が新産業を創出する経済圏としてつながっていくことも見据えて、その中心に身を置くことが重要だと判断しました。

意志をもって挑戦する挑戦者と共に歩む。特別なオフィスのこだわりとコストの両立
Photo : Koji Fujii (TOREAL)


意志をもって挑戦する挑戦者と共に歩む。特別なオフィスのこだわりとコストの両立

—— 約700坪という大規模なオフィス構築にあたり、こだわったポイントを教えてください。

石橋さん:オフィスは、ミッション・ビジョン・バリューを体現する場所として設計されました。特に注力した場所は、オフィスの中心に配置した円形のオープンスペースです。これは「(共に)進化の中心へ」というミッションを象徴して具現化したものです。私たちだけでなく、社会課題を解決して新しい時代を創る起業家・投資家・エコシステムビルダーなどのイノベーターが集う進化の中心地であることを表現しています。

オフィスの中心に配置した円形のオープンスペース
「STARTUP DB」によるイベントの様子

また、一番大きな会議室には「Kokorozashi」という名前を付け、国内外の特別なゲストをお迎えするのに相応しい特別な設えにしました。弊社では独自のエンゲージメント指数「Kokorozashi指数」というものがあるほど、「意志を持って挑戦すること」を大切にする文化があります。大会議室では、起業家・投資家・行政関係者や今後の共創事業で共に取り組むであろう大企業経営者などと、視座の高い対話を行い、新産業創出の実現を後押しする場所でありたいという想いを込めて設計されています。

—— 内装や家具の選定において、工夫された点はありますか。

石橋さん:一番の工夫は何といってもコストマネジメントです。実は、坪単価でいうと同規模の一般的なオフィスよりもかなりコストを抑えています。予算をかけるべき「象徴」となる部分や日常の使い勝手に影響する「機能」と、コストを抑える部分のメリハリをつけました。

デザイン面では、麻布台ヒルズという「街」の場所性も考慮しながら素材を選定し、オフィス内外がつながる調和のとれた空間を目指しました。ブランドを体現するオフィスとしても社外からもご評価をいただいています。

一番大きな会議室「Kokorozashi」
Photo : Koji Fujii (TOREAL)


オフィスが「採用」と「事業」を加速させる。オフィス移転がもたらした成果とは

—— 麻布台ヒルズへの大型移転は、採用活動やブランディングにどのような影響を与えましたか。

石橋さん:レジデンスマンション時代は、私たちが起業家のもとへ訪問することが多かったのですが、起業家をお招きするのに相応しいオフィスを構えたことで、「成長戦略勉強会」などのために起業家や企業のCxO(経営幹部)の方々が自ら来社してくださるようになりました。また、現在のオフィスでは、中規模の会議スペースも増えたことで、複数同時開催なども可能になっています。

これにより、社内のヒューマンキャピタリストたちが、起業家の情熱や創業の背景を直接、かつ同時に共有できるようになりました。以前のような情報の伝達ロスが解消され、支援のスピードが向上しています。

—— 採用候補者の方々の反応はいかがでしょうか。

石橋さん:弊社の面接に来社された採用候補者の方々にとって、このオフィス環境自体が「体験価値」となっています。エントランスから入り、どのようにスタートアップを支援しているのか、活動の様子を目にし、そして象徴的な広場を目にすることで、私たちが目指す世界観やスタートアップ支援に対する本気度を肌で感じていただけます。

特に最初は私たちの存在を知らず、スタートアップ支援の世界へ初めて飛び込もうとする方々に対して、安心感や信頼感を与える効果は大きいです。「ここでなら自分の志を実現できる」「成長産業支援の最前線で社会課題の解決に取り組みたい」と感じていただくことができます。オフィスをフックとした人との出会いも増えており、採用活動のプロセスにも大きく貢献しています。

志から世界を変える挑戦。成長産業を加速させるエコシステムの中心へ
Photo : Koji Fujii (TOREAL)


志から世界を変える挑戦。成長産業を加速させるエコシステムの中心へ

—— 今後の展望をお聞かせください。

石橋さん:フォースタートアップスのバリューの一つに「Startups First 全ては日本の成長のために。スタートアップスのために。」というものがあります。そこに書かれている「スタートアップス」を”『進化の中心』にいることを選択する挑戦者達”と私たちは定義しているのですが、そのバリューの通りに、私たちは「意志を持って挑戦すれば、世界は変えられる」と信じる仲間を集め、成長産業を生み出すエコシステムの中心的存在となることを目指しています。同じ志をもつ社内外のステークホルダーや起業家が集い、イノベーションが生まれるコミュニティ拠点にしていきたいと考えています。

また、私たちは成長産業に関わる国内外のプレイヤーが集結する成長産業カンファレンス「GRIC」を運営していますが、このオフィスについても、日本のスタートアップエコシステムがますますグローバル化していく中で、海外の投資家や起業家が日本に来た際に「まずはここに寄ろう」と思ってもらえるような、世界と日本がつながるハブにもなりたいですね。

—— 最後に読者へのメッセージをお願いします。

石橋さん:オフィスの立地選びにおいて、単なる利便性だけでなく「そのエリアの特性や周辺環境にどのようなプレイヤーがいて、どのような事業が生まれる可能性があるのか」というコミュニティの可能性にも目を向けることが大切だと思います。自分たちがどの経済圏に身を置き、誰と共に進化していきたいのか。その視点を持つことが、結果として事業成長につながり、企業のブランド価値を高めることにもつながるはずです。

取材の後編はこちら

お問い合わせフォーム

Get In Touch!!

希望条件が決まっていなくても、オフィス移転のプロが要件定義からご一緒させていただきます。まずはお気軽にご相談くださいませ。

お電話でのお問い合わせはこちら

03-6858-3030

平日
9:00~18:00