オフィス移転の際には、事前に照明計画を立てることも重要なポイントです。照明計画がしっかりしていないと、業務効率の低下やコストアップにつながってしまう可能性があります。
では具体的に、照明計画はどう立てるべきなのでしょうか。詳しくチェックしていきましょう。
ゾーン別に最適な照明計画を
オフィスの照明計画を立てる上で、意識したいのがゾーニングです。オフィス内の空間は、どこも同一の役割を担っているわけではありません。ゾーンを意識し、それぞれに適した照明計画を立てることが大切です。
具体的なゾーンとしては、下記が挙げられます。
- エントランス
- 作業スペース
- 会議室
- 多目的エリア
- コミュニケーションエリア
ゾーンごとの役割やそこで行う作業内容によって、最適な照明の形や明るさ、色味などは異なります。それぞれをどんなイメージに仕上げたいのかを考えると、計画漏れを防ぐことができますし、場所ごとに最適な照明プランを作りやすくなります。
経費削減のための省エネ化計画も重要!
オフィス移転で一から照明計画を立てることになったら、省エネ化計画についても積極的に検討してみてください。照明にかかるコストは、決して少なくありません。オフィスに欠かせないランニングコストだからこそ、ぜひ見直してみてください。
省エネ化のポイントとしては、
- LED照明の導入
- 使用電力の見える化
- タスク・アンビエント照明の導入
などが挙げられます。
従来型の照明と比較して、使用電力を抑えられるのがLED照明の魅力です。初期費用は高いですが、電球の中で電気代は最も安く、持続時間は最も長いため、長期間使うことで元が取れます。
使用電力の見える化は、使用者自らが必要な電力の目標値を設定して電気機器を管理するデマンドコントローラーシステムなどを活用し、どこでどれだけの電力を使っているのか、目で見て把握できるようにすることを言います。無駄な電力が発生している場所がすぐにわかるので、より効果的な節電対策が可能となります。
タスク・アンビエント方式とは?
節約のための照明計画で、近年注目を集めているのがタスク・アンビエント方式です。タスクとは「作業照明」のこと。そしてアンビエントは「周辺照明」を意味しています。
従来のオフィスでは、全体の照明、つまりアンビエントだけに特化して計画を立てるケースが一般的でした。しかしタスク・アンビエント方式では、オフィス全体の照明は控えめにして、作業場所に特化した極地用照明を積極的に活用します。
この方法なら、作業効率を落とすことなく、必要な場所のみを集中的に照らすことが可能です。もともとは、ヨーロッパのオフィスで積極的に採用されていた省エネ計画ですが、節電意識の高まりと共に、日本でも導入する企業が徐々に増えてきています。
オフィス移転は、全体の照明を整えるチャンスでもあります。ゾーニングを意識して照明計画を立てることで、理想のイメージに近付けやすくなるでしょう。せっかくですから、省エネ化計画にも積極的に取り組んでみてください。快適で経済的なオフィスが出来上がるでしょう。